ついにTikTokがInstagramを追い越すのか?ソーシャルメディアに投稿する動画は長い方がいいのか?短い方がいいのか…?
デジタルが私たちの生活の中心になってきている現代、ソーシャルメディアは毎日のように進化を遂げています。
そして、ソーシャルメディアの使い方もユーザーたちの間で新しい遊び方や加工方法が次々と生み出されています。
このような早い変化に追いつく、そしてトレンドを生み出すために、ソーシャル担当者やデジタルマーケティング担当者はいつも頭を抱えていることでしょう。
そんな方々に向けて、今記事では、全世界18,000人以上のマーケターを対象とした調査から得られたデータをもとに、
2022年に業界を席巻するであろう9つのソーシャルメディア・トレンドをご紹介いたします。
CONTENTS
TikTokがマーケティングにおいて最も重要なSNSに?
ここ数年、多くの消費者そしてソーシャルマーケターの心を掴んでいたのはInstagramでしたが、今その状況は大きく変わりつつあります。
新しく、多くの人々の心を掴んで離さないのがTikTokです。
TikTokは2021年9月に全世界でのユーザー数が10億人を突破しました。
TikTokはInstagramに次いで4番目に人気のあるソーシャルメディアプラットフォームにまで成長したのです。
そして、TikTokが一目置かれる存在になっている理由はその成長率です。
2021年1月に、TikTokには6億8900万人のユーザーしかいませんでした。しかし、たった1年足らずでユーザー数が45%も増加したのです。
2018年から2020年の間に全世界のユーザー数が1,157%増加したというのですから、他のソーシャルメディアはいつ追い抜かされるのか、常に緊張感を感じている状態です。
また、世界のマーケター18,000人に行った調査で、ビジネスの目標を達成するために最も効果的だと考えるソーシャルプラットフォームを尋ねたところ、
24%のマーケターがTikTokだと答えました。これは、2020年に比べて700%の増加です。
また、TikTokは2020年と2021年に、ビジネスプロファイル、広告、クリエイターマーケットプレイスなど、ビジネスに役立つツールをいくつか導入しました。
ですので、他のブランドがまだTikTokを始めていなかったとしても、あなたはいますぐに始めてしまってください!
サーフィンのように、良い波に乗るには波が来てからではなく、先に岸に出てベストポジションを見つけなければなりません。
波が来てから海に入っているようでは、他のサーファーと場所取り合戦をしなければいけなくなります。
その為にできることは、自分のブランドのアカウントハンドルを取得したり、TikTok内で様々な動画を見てみたり。
プラットフォームを使いこなす為にも、アイデアを見つける為にも、まずはTikTokに慣れることから始めましょう!
主流でないソーシャルメディアに広告を?
これから紹介するトレンドは他のトレンドと比べてすこし驚きかもしれません…。
調査によると、消費者はInstagramやFacebookといった大手のソーシャルメディアプラットフォームに表示される広告よりも、
TikTok、Snapchat、Pinterestなどの小規模なチャンネルで表示される広告をより好意的に受け止めているということがわかりました。
Kantar社の調査によると、消費者はTikTokの広告を他のプラットフォームの広告よりも刺激的で楽しいと評価しているだけでなく、
Snapchat上の広告はテレビ広告よりもリーチが高く、認知度や購入意向の向上につながることがわかりました。
Pinterest Businessの調査では、Pinterest上の広告は他のソーシャルメディア上の広告よりもROIが高く、コンバージョン率も安いということが判明したのでした。
TikTokやPintrestといったソーシャルメディアプラットフォームでは、FacebookやInstagramほど広告が飽和していない環境なので、
ユーザーの広告疲れが少ないのではないかと考えられています。
また、TikTok、Pinterest、Snapchatの全てで、企業側から広告主に向けて”多くの一般ユーザーがすでに投稿しているオーガニックコンテンツに広告を適合させること”を推奨しているのです。
その結果、広告そのものがより楽しくなり、またプラットフォーム自体もそれらのルールを課すことで、ユーザーに対して配慮を見せることができるのです。
例を挙げると、フランスのビューティーブランド「MAKE UP FOREVER」は、ブランド認知度向上キャンペーンの一環として、TikTokのインフィード広告を実施しました。
この広告では、クリエイターが自分のチャンネルと同じように新しいファンデーションを試し、レビューをしているシンプルな動画なのですが、
クリエーターが普段から投稿しているオーガニック投稿に近い内容だったことからフランス全土で1,100万回以上のインプレッションと1,000万回以上の動画再生を記録したのでした。
ソーシャルメディアで有料広告を出す場合は、必ず各ソーシャルメディアのプラットフォームに合わせたコンテンツの制作を心がけましょう。
例えば、Instagramでは文字が少なめの広告にしてみたり、TikTokでは動きがある広告にしてみたり。
しっかりと手間をかけて、それぞれのプラットフォームに合ったコンテンツを作ることは、あなたのブランドのブランディングにも繋がってくるはずです。
ソーシャルメディアは買い物をする場所に?
画像引用元:https://www.americabu.com/livecommerce
パンデミック以前は、ソーシャルコマースはオンラインショッピングの手法において、最も革新的な選択肢でした。
しかし、現在ではソーシャルメディアコマースはもはや一般的な選択肢として存在し、逆にソーシャルメディアで買えないと多くの顧客は落胆してしまうかもしれません。
アメリカのeMarketer社は、ソーシャルコマースが2025年には800億ドル規模の産業になると予測しています。
調査結果では、81%の買い物客はパンデミック以前から、ソーシャルメディアを新しいブランドを見つけたり、商品を調べるために使用していると回答。
彼らが調べている もしくは新しく見つけた用品をそのまま、ソーシャルメディア上で変えることは、多くの企業やブランドにとって理想的な導線なのでした。
現在、ほとんどのソーシャルメディアは、ライブビデオなどを使ったアプリ内でのショッピングソリューションを提供しており、需要の高まりに応じて新しい機能を提供しています。
これらを踏まえた上ですべきこと、それはEコマースだけでなくソーシャルコマースでも販売を始めてしまうということです!
人に商品を売るのであれば、FacebookのショップやInstagramのショップを立ち上げましょう。あるいは、PinterestのProductピンを試してみるのもいいかもしれません。
ブランドと電話で話したがらない顧客たち
ロックダウンに始まり、世界的なサプライチェーンの停止、労働力不足など、消費者が企業に求める緊急性の高い質問は、この1,2年でこれまでになく増えています。
今までは電話で対応していたサービスも、もう電話では手が回らなくなってきた時に役に立つのがチャットボックスやソーシャルメディア上などでのデジタルなカスタマーサービスでした。
Facebookが調査会社に委託して行った調査では、64%の人が企業に電話をかけるよりもメッセージを送ることで問題を解決したいと答えています。
また、Gartner社によると、2023年までにカスタマーサービスのリクエストの60%がデジタルチャネルで管理されるようになるというのです。
このような需要の高まりにもかかわらず、まだ多くの企業はソーシャルメディア上で顧客がすぐにアクセスできるような、
利便性の高いカスタマーサポートを提供する準備ができていません。
Hootsuiteの2022年カスタマーケア調査によると、71%の組織がソーシャルカスタマーケアへの投資をまだ開始していないか、あるいは全く投資する予定がないと回答しています。
電話を好まない顧客に対応する為に、まずはソーシャルメディア・カスタマー・サービス戦略の検討を開始してみるのはどうでしょうか?
例えば、よくある質問に対する回答のテンプレートを作成してみたり、チャットボットを導入してみたり。
その他にもソーシャルチャネルのために専任のカスタマーサービス担当者を雇うこともありかもしれません。
ポジティブな感情がシェアを促進させる?
アメリカのVidyard社の調査によると、2020年にインターネット上で公開された動画の60%は2分未満のものだそうです。
2年前、IGTVやFacebook Watchの登場により、長編動画が未来だと考えられた瞬間がありました。
しかし、その後、TikTokがアメリカに上陸しました。それを受けて、Instagramは2020年末に「Reels」を立ち上げたのでした。
その結果、InstagramはIGTVをあまり推さなくなりFacebookもFacebook Watchについてあまり語らなくなったのでした。
そして最後の決め手は長編動画が主流のYoutubeでさえ「Youtube Shorts」という新しい機能を追加したのです…。
各プラットフォームの動きを見てもわかるように、「今」オーディエンスに一番求められているのは簡単に見る事ができる短い動画なのかもしれません。
しかし、「短ければいい」というわけではありません。それらは楽しく、魅力的なものであることが前提です!
もし、あなたのブランドが新しいオーディエンスを獲得するのが目的なら、ぜひTikTokの動画を試してみてください。
既存のInstagramのオーディエンスを再び惹きつけることが目的であれば、リールを試してみましょう。
誰でもクリエイターの時代、どう彼らとタッグを組む?
クリエイター・エコノミーは10年ほど前から存在していますが、パンデミックの影響で人々は副業を積極的に始めるようになりました。
会社に勤める一般の人々もソーシャルメディアを利用して、趣味をコンテンツとしてクリエイティブな方法で紹介することで、収益化したり副業化したりしています。
少し前まではフリーランスというと、ある一定の人々だけができるものでしたが、今ではフリーランスとして仕事をすることがごくごく、一般的になっています。
それと同時に”クリエイター “と呼ばれる人もたくさん登場しています。
クリエイターには公式な定義は存在していませんが、基本的には読み物、書き物、写真、動画などといった形で何かしら表現を行う人のことを指します。
InstagramやYoutubeは彼らが自分のコンテンツをシェアする場所として活用され、
個性的だったり、クオリティーの高い作品が作れる人々は企業から仕事を依頼され、活躍の場が増えることに繋がっているのです。
ブランド側としては常にソーシャルメディアをチェックして、どの分野で誰が人気なのかを確認するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はマーケターが知っておくべきソーシャルメディアのトレンドをご紹介いたしました。
TikTokなどもアメリカで急成長を見せた後、じわじわと日本でも人気となってきました。
だからこそ、今のうちに海外のソーシャルメディアトレンドを抑え、2022年に向けて戦略を構築していってみてくださいね。