「良いコンテンツを投稿しているはずなのに、何でフォロワーが増えないのかな…?」
ソーシャルメディアを活用し、マーケティングを行う中で多くの人がこのような疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか?
多くのブランドは、ソーシャルメディアの利用はできていたとしても、それらをうまく活用することができず、古い戦略や投稿方法のまま運用を続けてしまっていることがほとんどです。
インスタグラムでもYoutubeでも、投稿フィードのアルゴリズムは予告なしに変更されたり、調節が加えられることがほとんどの為、それらをうまく操ることは非常に難しいことです。
しかし、ソーシャルメディアをうまく活用しコンテンツに改良を加えるなど、工夫を施すことでソーシャルメディアのエンゲージメントを高めていくことは決して難しいことではありません。
オーディエンスのエンゲージメントが高ければ高いほど、更にリーチが広がり、他の人々があなたの投稿を目にする機会が増え、あなたのソーシャルメディアマーケティングをよりパワフルなものに進化させることが出来るのです。
今記事ではソーシャルメディアマーケティングにおける、エンゲージメントの向上方法を様々な角度からご紹介いたします。
CONTENTS
ソーシャルメディアエンゲージメントとは?
ソーシャルメディアエンゲージメントとは、人々があなたのソーシャルメディアアカウントやコンテンツ自体と、どのように交流しているかを示す指標のことを言います。
例えば、エンゲージメントには以下のようなものがあります。
・いいね!、お気に入り
・コメント、DM、返事
・シェアとリツイート
・保存数
・クリック数
・メンション
エンゲージメントは、作成したコンテンツが実際にオーディエンスに響いているかどうかを測定するための素晴らしい指標になります。
ソーシャルメディアにおいて、エンゲージメントが大切な理由とは?
ではなぜ、ソーシャルメディアにおいてエンゲージメントはそれほど重要視されるのでしょうか?
近年、多くのソーシャルメディアプラットフォームにおいてオーガニックリーチが減少している傾向が見られているのですが、
その中でもオーディエンスからのエンゲージメントが高いアカウントは何の影響も受けていないのです。
多くのソーシャルメディアでは、オーディエンスからのエンゲージメントが高いコンテンツを「優良」だと認識するため、
必然的にそのコンテンツは多くの人のフィードに表示されるようになります。
ですので、より活発でオーディエンスと頻繁にインタラクションを持つコンテンツの投稿は、より多くのリーチを得ることができるのです。
Facebookはエンゲージメントについて以下のように説明しています。
“人と交流することは、より大きな幸福感を生み出すことに繋がります。
一方で、ただFacebookのフィードをスクロールし、他の人と交流せずに受動的に読んだり見たりすることは、時に人々の気分を悪くする傾向があります。”
引用元:https://www.facebook.com/facebook/videos/10156988765141729/
また、顧客は商品について問い合わせたかったり、何かしらのヘルプが必要な時、企業が手厚くサポートしてくれることを期待しています。
ソーシャルメディアは、カスタマーケアの第一の選択肢なのです。
顧客はブランドや企業が彼らの質問に応答するだけでなく、それらの問いに対して迅速に対応が受けられることを期待しているのです。
2016年にTwitterが実施した調査によると、ユーザーの71%がブランドに対して1時間以内の対応を期待しています。
さらにテクノロジーの発展が進んだ2022年では、1時間より更に短い時間が顧客の「期待」となっているに違いありません。
また、オーディエンスはブランドが他のオーディエンスとポジティブなやり取りを行っている様子を見ることで、
そのブランドがインタラクティブでオープンなブランドだと認識するのです。
ソーシャルメディア上でオープンに顧客からの苦情に対応すると、顧客支持率が25%も上昇するということも判明しているのです。
公の場で苦情に対して回答するのは少し気が引けるかもしれませんが、素晴らしいサービスを提供することができれば、あなたのブランドの信頼性の向上にも繋げることが出来るのです。
ソーシャルメディアのエンゲージメントを高める方法
こちらではソーシャルメディアのエンゲージメント率を上昇させるための具体的な方法をご紹介いたします。
1.実際にソーシャル(社交的)になる
パーティーに行ってもスピーチをするだけで、他の参加者と会話を一切しない人がいるとするならば、それは魅力的な人でしょうか?
ソーシャルメディアでも同じです。一方的にコンテンツの投稿だけ行うことはパーティで自分の話だけ一方的にして、他の人の話は一切聞かずに帰ってしまう人のような存在なのです。
ソーシャルメディアでも実際に「社交的」になること。
つまり周りの人(=オーディエンス)と交流することが必要なのです。
例えば、コンテンツを作る上でもオーディエンスに質問を投げかけたり、意見を聞いてみたりしてよりインタラクティブなコンテンツにしてみるのも良いかもしれません。
その他にも顧客からの問い合わせやメッセージには、迅速かつ適切に対応するようにしましょう。
Southern Elegance Candle Co.の創設者兼CEOであるD’Shawn Russellは、返信は良い習慣であるだけでなく、収益にも影響を与えると語っています。
2.一貫した、ブランドの声を持つ
ソーシャルメディアに自分自身のパーソナリティを出すことは、誰にとっても怖いことです。
「自分の発言にオーディエンスは好感を持つかな?」
「何か間違ったことを言ってはいないだろうか?」
そんな不安を取り除くためにも、ブランドのスタンスや意見はブレない軸を持つようにしましょう。
一貫した声を持つことはブランディングにおいても欠かせないことですが、特にソーシャルメディアでは重要なポイントになります。
逆を言うと、たくさんの情報が毎秒行き交うソーシャルメディアでは一貫したメッセージを発信し続けないと、
オーディエンスはあなたのブランドの特色やオリジナリティを感じることができず、スルーしてしまうでしょう。
社会問題や話題になっているトピックに対して、あなたのブランドはどのようなスタンスを示しますか?
まずはそこから固めていきましょう。
Kevan Leeは、以前のブログ記事でブランドが一貫した声を持つことの大切さについて以下のように述べています。
「オーディエンスは、ブランドからまるでドル箱(=お金を払ってくれる人)であるかのように話しかけられることを望んでいません。
私たちが欲しいのは、本物のコミュニケーションなのです。
ソーシャルメディアマーケティングのための声を見つけることは、オンラインの他の最適化戦略とはやや異なる概念であるため、難しいかもしれません。
声とは、追跡できる統計値でもなければ、微調整できるデザイン要素でもない。
声とは、もっと深いブランドのコアところにあるものなのです。」
彼の意見にもあるように、消費者は決して「消費者」「顧客」として話しかけられることを望んではいません。
あくまでもひとりの人間、個人としてのコミュニケーションを望んでいるのです。
3.アルゴリズムを知る
すべてのソーシャルメディアプラットフォームがエンゲージメントを同じ方法で測定しているわけではありません。
そのため、プラットフォームごとのアルゴリズムに精通することで、エンゲージメントを高める方法を導き出すことが出来るのです。
例えば、LinkedInは人々があなたの投稿にエンゲージする「タイミング」を重視しており、実際にその結果をリーチに反映させます。
投稿後、最初の60分以内にエンゲージメントを得た投稿はより大きなリーチを得られます。
一方、Instagramは、エンゲージメントのタイミングをアルゴリズムに一切考慮していません。
次に、投稿のタイミングも考慮しましょう。
どのオーディエンスにも当てはまる「最適」な投稿タイミングはありませんが、オーディエンスのインサイトを掘り下げることで、
フォロワーが最もアクティブなタイミングで戦略的に投稿することができます。
あなたのオーディエンスもしくはフォロワーが一番ソーシャルメディアを見ている時間帯は何時ごろでしょうか?
彼らの生活リズムを考えて、それらを投稿スケジュールに反映させても良いかもしれません。
また、他のアクションがソーシャルメディアのエンゲージメントのチャンスにどのように影響するかについても考えてみましょう。
例えば、インスタグラムはストーリーズが使用されることを好み、オーディエンスに対してより頻繁にあなたの投稿を表示するようになります。
Facebookでは、動画付きの投稿はテキストのみの投稿に比べて400%以上のエンゲージメントを獲得します。
Twitterではハッシュタグがすべてと言われています。
ツイートにハッシュタグを追加すると、エンゲージメントが1,065%も増加するという報告も出ています。
ソーシャルメディアエンゲージメントを実際に向上させるためのコンテンツアイデア
こちらでは、前述で紹介した基本的なエンゲージメント向上方法以外に、コンテンツ制作に活用できるアイデアを事例と共にご紹介いたします。
事例1:Klean Kanteen-他の企業とコラボしたプレゼント企画
アカウントのエンゲージメントを獲得する最も手っ取り早い方法のひとつ。
それは、プレゼント企画を開催することです。
人は誰でもプレゼントが大好きですし、エンゲージメントに重点を置いたプレゼント企画にすれば、さらに目標達成の役に立つでしょう。
これらのプレゼントは、TwitterやInstagram、あるいはクロスプラットフォームで行うことができます。
Klean Kanteen社は、他の自転車メーカーとコラボし、サイクリング スターターキットをプレゼントの商品としました。
他の企業を景品に参加させることは、特にターゲット層が似ている場合、より広いオーディエンスに見てもらえることを意味します。
また、InstagramやTwitterでプレゼント企画を実施する場合は、参加条件として投稿に対するコメントやアカウントのフォロー、
リツイートなどを求めることで、更なるエンゲージメントが狙えます。
事例2:ゲッティ美術館-クリエイティブな視聴者参加型企画
コロナの影響で美術館の閉館を余儀なくされたとき、彼らは自らのコレクションをオーディエンスと共有し、
彼らを惹きつけるだけでなく、家にいながら楽しめるような創造的な企画を開催したのでした。
その企画は、家にある身の回りの日用品だけを使って芸術作品を再現するという課題で、その写真をTwitterに投稿するというものでした。
その結果、このツイートには4千件を超えるリプライ、1万1千件のリツイート、2万6千件のお気に入りを獲得。
多くのオーディエンスがこぞって、この楽しく、クリエイティブな企画に参加したのでした。
画像引用:https://twitter.com/drsusanbmiller/status/1248936593399963648
画像引用:https://www.pinterest.jp/pin/816910819911445050/
事例3:Fenty Beauty社: FOMOを活用したコンテンツ
FOMO(Fear of Missing Out:見逃す惜しさ、怖さ)を利用したコンテンツは、あなたのブランドに注目を集めたい時に使える強力な戦術なのです。
他の人が見たことのないもの、もしくは見ることができないものを見たとき、人は自分だけが特別な存在であるような感覚になります。
フラッシュセールや限定公開されているコンテンツは、このカテゴリーに属します。
Fenty Beautyはインスタグラムに短い動画をアップし、その投稿に20万件の「いいね」がついたら、金曜日にRihannaの未公開動画をアップするというメッセージを発信しました。
このコミュニケーションにあるのは、2つの戦略です。
投稿は最終的に20万いいねに到達するのですが、キャプションにある「金曜日までに」と言うメッセージによって、オーディエンスはそのコンテンツをみた時にすぐ、いいねを押すのです。
そしてもうひとつの戦略的で賢いポイントは、オーディエンスはそのビデオを見るために金曜日にもう一度、戻ってくるということです。
この投稿は多くのエンゲージメントを獲得するために巧妙に計算された戦略的コンテンツなのです
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はソーシャルメディアにおいてエンゲージメントを向上させる方法を詳しくご紹介いたしました。
エンゲージメントはソーシャルメディアマーケティングにおいて、見逃すことのできない重要なポイントですが、
エンゲージメントの向上を狙うことは戦略的でなければ実現することが難しいのも事実です。
それぞれのブランドによって、狙うべきエンゲージメントの指標は異なりますが、向上させたいといった目標は変わらないはずです。
ソーシャルメディアを利用するだけに止まらず、今回ご紹介したポイントをうまく取り込んで、ソーシャルメディアを活用してみてくださいね!