【マーケター必見】ブランドのためのソーシャルメディアマーケティング活用術

ブランドにとって、なぜソーシャルメディアマーケティングを理解することが重要なのか、まずはその理由を説明しましょう。

 

現在、12歳以上の世界人口のほぼ4分の3(74.8%)がソーシャルメディアを利用しています。

これは人数で見ると46億人以上であり、10年前の15億人から急激に増加しています。

 

これらの人々は、ソーシャル上でアパレルブランドと関わっている。

ソーシャルメディアユーザーの4分の1近く(23%)が、過去にそのブランドの商品を購入したことがある場合、それらのブランドや企業をフォローしています。

そして、21.5%がこれから購入しようと考えている企業やブランドをフォローしています。

 

ブランドにとって、ソーシャルコマースは購買への新しい道を開くものです。

しかし、ソーシャルメディアが小売ブランドに与える影響はこれだけではありません。

ソーシャルメディアマーケティングは、販売経路のあらゆる段階で小売業者に利益をもたらします。

 

本記事ではブランドにフォーカスして、どのようにソーシャルメディアマーケティングを行えば良いのかを事例を含めてご紹介していきます。

 

目次​​

・小売業のためのソーシャルメディアマーケティング:売上を伸ばすには?

  1. ソーシャルメディアをセールスファネルの一部として扱う
  2. ソーシャルコマースの勢いは止まることを知らない?
  3. ソーシャルメディアの存在を顧客サービスに活用する
  4. クリエイターとのコラボレーション
  5. ターゲット層に広告を出す

・ソーシャルメディアマーケティングを活用するのに役立つ事例3つ

  1. 露骨な売り込みに注意

2.ソーシャルメディアを使って、店舗でのやり取りを再現する

  1. オーディエンスとのエンゲージメント

・ソーシャルメディアキャンペーン3選

  1. Petoco(ペットコ)-ライブショッピング
  2. IKEA-チャットボット+カスタムPinterestボード
  3. Walmart-TikTokのエフェクトでカスタムゲーム体験

・まとめ

 

 

小売業のためのソーシャルメディアマーケティング:売上を伸ばすには?

小売業のためのソーシャルメディアマーケティング:売上を伸ばすには?

 

  1. ソーシャルメディアをセールスファネルの一部として扱う

 

デジタル社会に生きる私たちは何をするにしてもデジタルを活用します。

いいなと思う商品を見つけたときはそれを検索して、ソーシャルメディアに上がっているクチコミを見てみたり、店舗でサイズがない場合はオンラインで購入するなんてことも頻繁にありますよね。

 

このように、ソーシャルメディアは消費者が商品の購入を考える際に、自然にその商品についての情報を下調べをする場所です。

 

ソーシャルメディアユーザーの4分の1以上が、”やること”、”買うこと”のインスピレーション を得るためにソーシャルプラットフォームを利用しています。

さらに26.3%が “購入する商品を探す “ためにソーシャルを利用しているのです。

 

さらに多くのソーシャルユーザーが、ブランドをリサーチするためにソーシャルネットワークを利用しています。

43.5%. 特に16歳から24歳の若い女性は、ブランド研究のためにソーシャルを利用する傾向があります。

画像引用: https://www.hootsuite.com/resources/digital-trends

 

各ソーシャルプラットフォームは、オーディエンスとつながり、リードから販売まで、セールスファネルを満たすための異なるツールと機能を提供します。

 

  1. ソーシャルコマースの勢いは止まることを知らない?

 

世界的に見ると、ソーシャルコマースは5兆円規模の産業になりつつあります。

アメリカ国内だけでも、eMarketerは2022年のソーシャルコマースの売上高を45兆7400億ドルと予測しており、前年比24.9%増となっています。

 

もし、ソーシャルコマースを始めたい場合は、ソーシャルコマース・ソリューションを利用することで、ソーシャルメディアユーザーは、ソーシャルプラットフォームを離れることなく、簡単にアパレルブランドから商品を購入することができます。

 

そして、ソーシャルメディアユーザーの約半数がすでにそのような行動を起こしています。

実際、ソーシャルメディア・ユーザーの34%はFacebookだけで購入したことがあるそうです。

 

  1. ソーシャルメディアの存在を顧客サービスに活用する

 

ソーシャルカスタマーサービスは、ブランドにとってますます重要なものとなってきています。

Hootsuiteが実施したソーシャルトレンド2022の調査では、回答者の59%が「ソーシャルカスタマーケアが自分の組織にとって価値が高まった」と回答。

 

また、現代では企業への問い合わせが電話ではなく、ソーシャルメディアのメッセージ機能を利用して行われることが増加してきました。

 

実際に64%の人が、企業に電話で問い合わせるよりもメッセージで問い合わせる方が良いと回答しています。

また、アメリカのFacebookユーザーの69%は、企業にメッセージを送れることで、そのブランドに対してより信頼できると回答しています。

 

ガートナー社は、2023年までにカスタマーサービス全体の60%以上が、ソーシャルメッセージングやチャットなどのデジタルチャネルやセルフサービスチャネルを通じて解決されると予測しています。

 

ソーシャルメディアやメッセージ機能を使ってブランドとコミュニケーションが取れることで増すのは、ブランドに対する信頼感だけではありません。

インターネットユーザーの60%は、オンラインで購入する際に悪いカスタマーサービスが心配だと言っています。

この課題に対して、特に小規模なアパレルブランドにとってのソーシャルメディアは、輝くチャンスを提供しているのです。

優れたカスタマーサービスは、購入への障壁を取り除くことができます。

 

その他にも、顧客への迅速な対応は購入の決定において重要な要素となりえます。

ですので、アパレルブランドはソーシャルメディアに時間とお金をかけて、適切なカスタマーサービスを行う価値があるのです。

チャットボット、AIでの会話機能、ソーシャルインボックスを管理するツールなどはこれらすべてに役立つでしょう。

 

  1. クリエイターとのコラボレーション

 

オンラインでオーディエンスとつながる最良の方法のひとつは、あなたのブランドや製品・サービスに関連する既存のコミュニティを見つけることです。

クリエイターやインフルエンサーとのコラボレーションは、それらをサポートしてくれる心強い存在になるでしょう。

 

クリエイターは、こうした既存のニッチなコミュニティと強いつながりを持ち、フォロワーから高い信頼を得ています。

彼らは、あなたのブランドにとって最良の顧客となる可能性が最も高いソーシャルメディアユーザーに、あなたのブランドのリーチを広げることができます。

実際、84%の消費者が、関連するインフルエンサーのコンテンツを閲覧した後に製品を購入したり、試したり、友人や家族に勧めたりしたことがあると回答しています。

 

また、Meta社の調査によると、インフルエンサー広告と通常のソーシャルメディア広告を組み合わせたキャンペーンでは、ショッピングカートに商品を追加してもらう確率が85%も高くなることが分かっています。

 

  1. ターゲット層に広告を出す

 

ソーシャルメディアへの取り組みを集中させるもう一つの方法は、理想的な顧客をターゲットにしたソーシャル広告を購入することです。

 

これは、アパレルブランドにとってのソーシャルメディアの主な利点の1つです。

従来のプリント広告やテレビ広告キャンペーンでは、あなたのブランドや製品に興味のない多くの人々の前に表示されてしまうことも多くあります。

しかし、ソーシャルメディアでは、コンバージョンする可能性が最も高い人々に広告を集中させることで、広告費を最大化することができます。

 

つまり、出版物の全体的な人口統計に基づいてメディアを購入するのではなく、人口統計、オンライン行動、ブランドとの既存のつながり、場所、言語などに基づいて、ソーシャルメディアのユーザーを絞り込むことができるのです。

 

最初のステップは、ターゲットとするオーディエンスを正確に理解することです。

ソーシャルメディアは、オーディエンス・リサーチのための優れたツールであるため、この点でも役に立ちます。

 

オーディエンスが誰であるかがわかれば、ブランドの目標に沿った最適な戦略を決定することができます。

 

特にアパレルブランドの売上を伸ばしたい場合は、アクションごとに支払うだけのコンバージョン広告の目標を選択することができます。

また、オンラインカタログから商品を販売したり、実店舗に顧客を誘導するための広告目標を選択することもできます。

 

 

ソーシャルメディアマーケティングを活用するのに役立つ事例3つ

ソーシャルメディアマーケティングを活用するのに役立つ事例3つ

  1. 露骨な売り込みに注意

 

ここまで、アパレルブランドがソーシャルメディアを利用してどのように売上を伸ばすかについて、一通り説明してきました。

しかし、売上を上げるということは、過度に営業的であるということではありません。

 

新しいフォロワーを獲得することは、ソーシャルリーチと投資対効果を高めるための重要な方法です。

しかし、宣伝的なコンテンツばかりを投稿していると、すぐにフォロワーを失ってしまいます。

 

それよりも、フォロワーとの関係を築き、時間をかけて販売につなげることに重点を置きましょう。

そのためにもソーシャル広告を利用して、ブランドの認知度を高め、販売を促進したり、。オーガニックコンテンツでは、ブランドロイヤリティを築き、ニッチな分野で頼りになるリソースを投稿していくなどして、顧客との関係性の構築に力を入れましょう。

 

基本的にベストだとされているアプローチは、80対20の法則に従うことです。

コンテンツの大部分(80%)は、オーディエンスを楽しませることができるもの、もしくは、彼らのために情報を提供するものであるべきです。

そして残りの20%をビジネスの宣伝に活用しましょう。

 

2.ソーシャルメディアを使って、店舗でのやり取りを再現する

 

パンデミックが始まったばかりの頃は、店舗での買い物は選択肢にありませんでした。

そんな時、Eコマースは家具からトイレットペーパーなどの生活必需品に至るまで生命線となったのです。

 

2021年、アメリカでのEコマース市場は小売総額の15.3%を占め、eMarketerは2025年には23.6%まで成長すると予測しています。

これは、オンラインショッピングに慣れた消費者の多くが、実店舗での商品購入が可能になったとしても、オンラインでの購入を続けてゆくと言うことなのではないでしょうか?

 

つまり、ショップやブランドは以前よりも顧客と直接対話する機会が減少しているのです。

もちろん、こうした交流は顧客ロイヤルティや購買価値の向上の原動力となることが多いのですが、対面での買い物は時に特別なブランド体験を提供することにもつながっていました。

また、そのブランドの販売員が丁寧な接客をするなどして、人にしか生み出すことのできない温かさや気遣いなど、そこにもブランド価値が存在していました。

 

では、それらの特別なブランド体験をソーシャルメディアを通してどのように顧客に届ければ良いのでしょうか?

ソーシャルツールは、以下のような戦略を通じてブランドがその重要な個人的魅力を取り戻すことを可能にします。

 

例えば、実際の店員さんによるインスタライブでの商品デモンストレーションや、Facebookメッセンジャーでのパーソナルショッピングサポートなどが可能です。

 

  1. オーディエンスとのエンゲージメント

 

ソーシャルメディアはただの広告塔ではありません。

真にソーシャルでポジティブな体験を生み出すには、オーディエンスとのエンゲージメントが必須となってくるのです。

 

ブランドロイヤリティを高めたり、ソーシャルメディアのアルゴリズムにポジティブなシグナルを送るなど、ソーシャル投稿のコメントに応答することには多くの利点があります。また、エンゲージメントは、実店舗では決してできない方法で、大規模な顧客と知り合う機会を与えてくれます。

 

 

ソーシャルメディアキャンペーン3選

ソーシャルメディアキャンペーン3選

 

小売業者がどのようにソーシャルメディアを活用しているかを知るために、ここでは優れたソーシャルメディアの小売事例をいくつか見てみましょう。

 

  1. Petoco(ペットコ)-ライブショッピング

 

ソーシャルメディアを利用して、実際の買い物体験を再現することは前述したとおりです。

ソーシャルメディア上のライブショッピングイベントは、まさにそれを実現する素晴らしい方法です。

 

PetCoは、初のオンラインライブショッピングイベントのために、FacebookとInstagramでペット関連の視聴者をターゲットにした広告を含むソーシャルキャンペーンを開始しました。

 

そして、インフルエンサーのArielle Vandenbergと提携し、ライブショッピングイベントのホストを務めてもらうことにしました。

イベントの前に、彼女はFacebookとInstagramでフォロワーにティーザーの詳細を伝え、イベントの開催時には、ライブストリーミングショッピングイベントへのリンクを含む舞台裏のビデオを自身のインスタグラムストーリーに公開しました。

画像引用: https://www.facebook.com/business/success/petco

 

ペットコはFacebookでライブショッピングイベントを実施し、終了後にFacebookページでライブショッピングの録画を公開。

https://www.facebook.com/watch/?v=215290887160737

 

その後、Facebook広告とInstagramストーリーでイベントをさらに盛り上げました。

また、このイベントの映像を使って、新たな有料およびオーガニックのソーシャルコンテンツを作成しました。

また、このショッピングイベントでは里親募集中のモデルによる犬のファッションショーが行われ、7匹の犬が里親として採用され、広告費用に対するリターンは1.9倍となりました。

画像引用: https://www.instagram.com/petco/?utm_source=ig_embed&ig_rid=82c92301-ce94-4380-a9ef-ce7794f0098a

 

  1. IKEA-チャットボット+カスタムPinterestボード

 

旅行という選択肢がなかったとき、IKEAは人々が自分の家でもバケーション気分を味わえるようにデザインされたソーシャルキャンペーンを行いました。

画像引用: https://business.pinterest.com/en/success-stories/ikea/

 

彼らは、チャットボットを使ってオンラインPinterestクイズを作成し、顧客がカスタムピンボードで見るべき製品を決定する仕組みを企画しました。

画像引用:https://ikearenocations.jebbit.com/not-found

 

出来上がったカスタムボードは、IKEAの商品を使ったインスピレーションに満ちたもの。

このボードは、他の公開ピンボードと同じように、他のソーシャルチャンネルに埋め込んだり、共有したりすることができます。

画像引用: https://www.pinterest.ca/christinakjnewb/if-you-need-me-ill-be-out-back/

 

  1. Walmart-TikTokのエフェクトでカスタムゲーム体験

 

ブラックフライデー用に、Walmartは「#DealGuesser」というTikTokブランドのエフェクトとハッシュタグチャレンジを作成しました。

このゲームは、Heads-Upをモデルにしており、ユーザーがパートナーと協力して、Walmartのブラックフライデーのお買い得商品に登場する商品を当てるというものです。

動画引用:

https://www.tiktok.com/@celinaspookyboo/video/7033861979903102213?referer_url=https%3A%2F%2Fblog.hootsuite.com%2F&referer_video_id=7033861979903102213&refer=embed

 

このゲームについて広く知ってもらうために、Walmartは6人のクリエイターと提携し、ゲームの遊び方を紹介。

 

このキャンペーンは3日間で35億回の動画視聴、4億5600万回のエンゲージメント、そして#DealGuesserブランドのハッシュタグの180万回の使用を記録しました。

このハッシュタグは、サンクスギビングデーの週末にアメリカで6番目に多く視聴されたハッシュタグでした。

 

 

まとめ

まとめ

いかがだったでしょうか?今回はブランドのためのソーシャルメディアマーケティング活用術をご紹介いたしました。

商品を販売するブランドにとって、ソーシャルメディアはなくてはならない存在になりつつありますが、その活用方法はブランドごとにさまざまです。

ぜひ、今回ご紹介いたしましたポイントや事例をヒントに、あなたのブランドに合ったアプローチでソーシャルメディアを活用して、顧客とのつながりをもっと深めていってくださいね。

 

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著者紹介

代表取締役CEO
1985年生まれ。岩手県出身。
SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善を得意としています。