デジタルマーケティング戦略を更に強化する、デジタルブランディングとは?

ブランディングとは、ブランドに対する共感や信頼などを通じて顧客にとっての価値を高めていく、企業と組織のマーケティング戦略。

ブランディングとは、自社ブランドに対してその企業、ブランド独自の価値を創造し自社を差別化させ、

市場の中で目立たせることを目的としたマーケティング戦略の一環です。

またブランディングには、消費者の目には見えないインナーブランディングと目に見えるアウターブランディングがあります。

インナーブランディングは社員に向けて、自社への理解をさらに深めるための社内研修や社内向けブランドムービーの制作などが当たります。

アウターブランディングは消費者に向けた広告施策やイベント開催などが上げられます。

昔は”ブランディング”といえば、”ロゴ”や”フォント”といった目に見える部分だけという認知だったかもしれません。

しかし、テクノロジーが進化し続ける現代では、そういった目に見えるものはもちろんのこと、

デジタル上での広告メッセージやソーシャルメディアなどもしっかりとしたブランディングができていないと企業として存在感を示すことができません。

今記事では、デジタルブランディングの基本的な考え方をご紹介するだけでなく、ソーシャルメディアやメールメッセージなど、

デジタルブランディングの戦略立案に必要な要素をご紹介いたします。

ブランディングとは?

ブランディングとは?

ブランディングの基本

ブランディングとは、消費者に対して自社が何者であるか、何を大切にしているか、なぜ一緒に仕事をすべきなのか などを包括的に伝える、

戦略的かつ創造的なプロセス構築のことを言います。

例えば、あなたがもし独自の会社を起業したり、商品を作ったとします。

その後に必要になってくるのは、あなたの会社の色合い、方向性を示すためのブランディングになります。

また、優れたブランディングでは色合いに統一感を持たせるだけでなく、ブランドが発信しているメッセージも共通のコンセプトなどで統一されています。

それらはただ、見栄えが良いというだけの理由ではなく、消費者が一目見てどこのブランドか認識できてしまうよう、しっかりと計算された上で設計されているのです。

 マクドナルドの黄金のアーチや、オリンピックのシンボルマークにあるカラフルなリングを思い浮かべてみてください。

それらはすごく、シンプルなシンボルやイメージですが、そのマークを見るだけで私たちは自然に「マクドナルドだ!」「オリンピックだ!」と認識してしまいますよね。

これが、彼らのブランディングの成功を意味しているのです。

「3つのB」とは?

皆さんは「3つのB」を知っていますか?

ひとつめは「Brand:ブランド」のB

ふたつめは「Branding:ブランディング」のB

そして最後は「ブランドアイデンティティ:Branding identity」のBです。

これらはすべては互いに関連しているのですが、意味合いは全く同じではありません。

・ブランドとは、外界があなたの会社を認識する方法です。

・ブランディングとは、ユニークで記憶に残るブランドをデザインし、構築するプロセスのことです。

・ブランドアイデンティティとは、ウェブサイト、ソーシャルメディア、ロゴなど、ブランディングのプロセスにつながる一連のクリエイティブな要素であり、

企業のメッセージ、価値観、目的を伝えるものです。

そしてこの「3つのB」は、すべて連動していなければなりません。

ブランドアイデンティティがなければ、本当のブランドとは言えませんし、ブランディングを始めない限り、ブランドを持つことはできません。

では、自分のブランドを定義するにはどうすれば良いのでしょうか?

もし、あなたが自社のブランディングに悩んでいるのなら、次のような質問をしてみましょう。

・”会社として”あなたは何者ですか?

・他のブランドとの違い、ユニークなポイントは何か?

・あなたのブランドが達成したいミッションは何ですか?

・あなたの会社の価値観は何ですか?

・あなたの理想のお客様は誰ですか?

このように、自分が「何者」かしっかりと知ることは戦略的なブランディングには欠かせません。

ですので、まずは自分(=自社)を知ることから始めましょう。

デジタルブランディングとは?

デジタルブランディングとは?

デジタルブランディングとは、Webサイト、アプリ、ソーシャルメディア、動画などを使って、オンライン上でもブランディングを徹底して行うことをいいます。

デジタルブランディングは、デジタルマーケティングとブランディングの組み合わせで構成され、オンライン上でのブランドの存在感を強くするために使用されます。

ではなぜ、デジタルブランディングが重要なのでしょうか?

テクノロジーが発展した社会で、私たちは日常生活の中でインターネットというレンズを通してより広い世界と常に繋がっています。

そして何よりもそのデジタルという世界で、沢山の時間を使って大量のコンテンツを消費しています。

だからこそ、ブランドはオーディエンスの目に多く触れる”デジタルの世界”でも統一された存在感を示す必要があるのです。

あなたの企業がデジタルブランディングに力を入れることで、オーディエンスがどこにいてもデバイス上で、その存在をアピールすることができるのです。

デジタルブランディングとデジタルマーケティングの違い

デジタルブランディングとデジタルマーケティングの違い

デジタルブランディングとデジタルマーケティングの違いとは?

デジタルブランディングが「ブランドとしての価値を提供し、顧客からのロイヤリティやブランド認知を高める」ことを目的としているのに対し、

デジタルマーケティングは「新規顧客を開拓し、売上を上げる」ことを目的としています。

ネット上には数え切れないほどのバナー広告や動画広告が飛び交っていますが、それらのほとんどがデジタルマーケティングの施策になります。

例えば、ソーシャルメディア上でインフルエンサーが新しい商品について宣伝していたり、クーポンが配布されていたり…

しかし、デジタルブランディングはそれらの広告で行われているコミュニケーションとは一味違います。

デジタルブランディングでは、オーディエンスに一方的に語りかけるのではなく、”関わり方”を示します。

デジタルブランディングは、一度だけの購入を促すのではなく、オンライン上での自社ブランドのアイデンティティの確立や、

顧客とのポジティブな感情の交換をすることが目的とされています。

デジタルブランディングができること

デジタルブランディングができること

ターゲットオーディエンスに語りかける

デジタルブランディングでは、特定のオーディエンスグループを対象に、

彼らが最も頻繁に使用するTwitter、Facebook、Instagramなどのオンラインプラットフォームを利用して、ターゲットオーディエンスに直接語りかけることを可能にします。

既存顧客とのつながり

デジタルブランディングのコアバリューは、企業と顧客とのコミュニケーションを促進することです。

例えば、Webサイトで自社の情報を簡単に見つけられるようにしたり、優れたカスタマーサービスを迅速に受けられるようにしたりすることもでジタルブランディングの一環です。

それらを行うことによって、顧客が少しでもあなたの”ブランド”にいいイメージを抱いたらそれらはブランディングとして成功しているといえるでしょう。

また、デジタル広告を打つにしてもその言葉使いや色使いなどを統一することでデジタルでの存在感を強めることにつながります。

デジタルブランディングを成功させるための9つの秘訣

デジタルブランディングを成功させるための9つの秘訣

ロゴ

“Apple”と聞けば既にかじられたリンゴのマークを思い出し、ナイキと聞けばあの独特なチェックマークを思い出しますよね。

このようにロゴは顧客がブランドを認識する際、一番最初に目にするものであり、簡単に覚えられるものでなければなりません。

しかし、インターネットにはすでに多くのコンテンツやイメージが氾濫しています。では、どのようにオーディエンスにロゴを印象付ければ良いのでしょうか?

まず、一番大切なこと。それは同業他社のロゴと差別化することです。

色合いや形が似ていると、どうしても先にマーケットでシェアを占めている同業他社と差をつけにくい場合があります。

また、デザインにはしっかりと練られたコンセプトが必要になります。

ですのでそのアイコンにメッセージ性があればあるほど、同業他社の中でも存在感を示すことができるはずです。

ウェブサイト

ロゴがビジネスの看板であるならば、Webサイトはデジタルな店舗といったところでしょうか。

効果的なウェブサイトは、シンプルで直感的に操作がしやすいものです。

また、ロゴに合わせて配色を変えることで、ブランドの統一感を演出することができます。

ブランド名や重要な情報は太く読みやすいフォントで目立たせましょう。

そして、ページは簡潔で要点をまとめたものにし、ユーザーを退屈させないようにすることも重要なポイントです。

また、Webサイトはスクローリングがしやすい構造になっていなければなりません。

Webサイトを訪れた顧客もしくは見込み顧客がそのサイトを離れる一番の理由は、自分が探したい情報が簡単に見つからない時だそうです。

最後に、Webサイトが必ず正しく機能することを確認することを忘れずに!

Webサイトにエラーページがないかどうか、画像の期限切れ、リンクの不具合がないかどうか…これらがWebサイト上で発生すると、

簡単にオーディエンスに「不信感」を抱かせる可能性がありますのでご注意ください。

ブランドメッセージ

企業のブランドメッセージとは、その企業が”何をどのように語るか”ということです。

このメッセージは、その企業が”何をしているか”、そして”何を信じているか”を反映していなければなりません。

では、どのようにブランドメッセージを作れば良いのでしょうか?

もし、あなたの企業がブランドメッセージの開発に頭を抱えているのなら、一度これらの質問に答えてみてください。

・あなた(あなたの企業)は何をしていますか?

・あなた(あなたの企業)は何のために存在するのか?

・あなた(あなたの企業)はなぜ、重要な存在なのか?

ブランドメッセージは例え同じ産業であったとしても、ブランドによって全く異なったメッセージになります。

また、それらのブランドメッセージを考える上で大切なこと。それは内容だけでなく、声のトーン(Tone of Voice)もすごく大切になってきます。

もし、あなたの企業、ブランドが「スマートさ」を売りにしているなら、

簡潔かつ、丁寧な“スマートさ”を感じれる言葉でソーシャルメディアのキャプションや広告文に統一感を持たせるべきです。

しかし、もしあなたのブランドが「距離感の近さ」「親しみやすさ」などを売りにしている場合はオーディエンスが距離を感じないよう、

”できるだけ砕けた言葉”などをデジタル上でも使用するようにしましょう。

このようにして、メッセージには必ず”統一感”を持たせましょう。

ブランドとしての認知度を高めるためにも、オーディエンスがソーシャルメディア上で目にするテキスト、

デジタル広告の言葉使いなど、デジタル上でも伝えているメッセージは一致していなければなりません。

ソーシャルメディア

Facebook、Twitter、Instagram…現代社会ではほとんどの人が何らかのソーシャルメディアを利用しています。

そして、あなたのブランドを愛用してくれている顧客がそこにいるなら、あなたのブランドもそこに居るべきなのです。

しかし、ソーシャルメディアにはそれぞれ特徴があります。

例えば、Instagramでは見栄えが良い写真や整った投稿が好まれますが、TikTokでは「楽しい」「勉強になる」「ひらめきにつながる」短いビデオが好まれます。

また、Twitterでは多くの人がリアルタイムで時事問題やニュースについて反応を示しやすく、

リンクドインではビジネスに役立つアドバイスなどが多くのシェアやいいねを獲得しています。

このように、ソーシャルメディアはプラットフォームによってそこに居るオーディエンスが「何を求めているか」を考えた上でコンテンツを提供しなければなりません。

そして、それらをどう届けるか という段階に達した時に必ず、自社ブランドのトーンで語りかけるようにしましょう。

これを各プラットフォームで実施することができたら、顧客がどのソーシャルメディアであなたのブランドを見ても同じ雰囲気を感じ取ることができ、

それらは「安心感」や「認知」につながるのです。

オンライン広告

デジタル広告

デジタル広告はただ、ネット上にステッカーをペタペタ貼るようなものではありません。

多くの企業がバナー広告や動画広告をオンライン上で公開していますが、あなたの企業のデジタル広告のメッセージは統一感がありますか?

もし、デジタル広告で伝えているメッセージやメッセージの”伝え方”がWebサイト上のブランドメッセージと極端に異なるものだと、

たとえそのバナー広告を見ても、オーディエンスはあなたの企業だと気づかないかもしれません。

デジタル広告を実施することはデジタルマーケティング施策の一環です。

しかし、そこで使われる「言葉」「色合い」に統一感を持たせるのはデジタルブランディングの最重要ポイントなのです。

しかし、デジタルマーケティング施策を成功させるにはデジタルブランディングを理解していなければなりませんし、

逆にデジタルブランディングを構築するには、基本的なデジタルマーケティングのルールを理解していなければなりません。

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか?デジタルブランディングの基礎から重要ポイントまで、ご理解いただけたでしょうか?

デジタルブランディングの仕組みを理解することは、自社のデジタルマーケティング戦略を更に強化することにつながります。

オーディエンスとのコミュニケーションは一晩では構築できないからこそ、緻密な計算や戦略が必要となってきます。

ぜひ、あなたのブランド、企業にしかできない色をデジタルブランディングで表現してみてください。

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著者紹介

代表取締役CEO
1985年生まれ。岩手県出身。
SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善を得意としています。