デジタル時代の今日において、ソーシャルメディアをマーケティングに活用しないブランドは存在するのでしょうか?
ソーシャルメディアを活用することで獲得できるリーチ力は他の伝統的な広告やマーケティング施策と比べても、侮ることのできないほどの力を持っています。
Hootsuiteが行った2022年ソーシャルトレンド調査によると、実際80%のマーケティング担当者がソーシャルメディアを活用することは、貴重な顧客のインサイトを得て他のマーケティング活動を後押しすることにも繋がり、投資収益率(ROI)が他の施策よりも良いと回答しているのです。
また、マーケティング担当者はソーシャルメディアを活用することによってリードジェネレーションを生み出すことができます。
その他にも、ソーシャルメディア戦略を適切に実行することによって、検索順位の向上、Webサイトのトラフィックの増加、コンバージョン率の向上が期待できます。
しかし、ソーシャルメディアには様々な種類が存在することも事実です。
どのチャンネルを選べばいいのか? また、どうやって効果的なソーシャルメディア戦略を構築すれば良いのか、迷うこともありますよね。
実際にバラエティ豊かな選択肢から、あなたのビジネスにぴったりのソーシャルメディアを選び、オンラインでの存在感を示すことは難しいことかもしれません。
そんな方の為に、今記事ではソーシャルメディアの選択に役立つ簡単なプロセスのご紹介から、決定を下す上でもっとも重要な要素をご紹介いたします。
目次
・ソーシャルメディア活用の目的とは?
-ブランドの認知度を高めるためにソーシャルメディアを利用する
・ターゲットはどのソーシャルメディアを利用しているかを明確に
・競合他社はどのようなチャネルを使用していますか?
・制作するコンテンツの種類について
-業界の最新情報、企業ニュース、ホワイトペーパーを共有したい場合
-動画コンテンツを共有したい場合
-画像ベースのコンテンツを共有したい場合
・複数のソーシャルメディアチャネルを管理するには?
・ソーシャルメディアマーケティングをレベルアップさせるには?
-ブランドボイス、イメージ、トーンの一貫性を保つ
-インフルエンサーを研究する
・まとめ
CONTENTS
ソーシャルメディア活用の目的とは?
ソーシャルメディアを活用する上で重要なことは、戦略の目的とソーシャルメディアチャネルをリンクさせることです。
例えば、リーチを増やすことが最終目的である場合はInstagramよりもTwitterの方が確実に情報が拡散されやすいです。
このように、特定のチャネルが目標達成に役立つ理由や方法を説明できない場合は、そのソーシャルメディアチャネルを採用しない方が良い可能性が高いのです。
-ブランドの認知度を高めるためにソーシャルメディアを利用する
最初のステップとして、多くのユーザーが居るソーシャルメディアプラットフォームを選択することから検討しましょう。
もちろん、ニッチなソーシャルメディアを活用することも戦略によっては合うかもしれませんが、基本的にはユーザーの母数が大きい方がリーチやコミュニケーションが図れる人の数も増えます。
また、そのソーシャルメディアを利用するペルソナを理解するようにしましょう。
例えばTikTokのようなネットワーク上で広告を出すと、若くてアクティブなコンテンツを楽しむユーザーが多く存在していますよね。
そのような特徴を念頭に置いた上で、そのプラットフォームの人気を判断材料にしましょう。
また、ブランドの認知度を上げリーチを広げるための最も効果的な方法のひとつは、有料プロモーションです。
ほとんど全てのソーシャルメディアで有料広告を流すことが可能です。
TikTokやYoutubeでは動画がメインの広告で、InstagramやFacebookでは静止画や動画、ストーリー広告などを流すことができます。
ソーシャルメディアを活用することが、質の高いリードを創出したいマーケティング担当者にとっては欠かせないツールのひとつなのです。
ターゲットを絞ったキャンペーンを行うことで、関連性の高い見込み客を集め、ファネル内で育成し、コンバージョンにつなげることができます。eMarketerが行った調査によると、59%のマーケティング担当者が「最も効果的なリード生成ツール」としてソーシャルメディアマーケティングを挙げています。
ターゲットはどのソーシャルメディアを利用しているかを明確に
目標とソーシャルメディアチャネルを一致させたら、オーディエンスがオンラインで交流している場所を明確にする必要があります。
たとえば、あなたのターゲット顧客層が70歳の女性である場合、ブランドのためにInstagramのアカウントを持つことは無駄な努力になる可能性があります。
理由は明白です。70歳の女性がInstagramを利用していることが基本的に少ないケースだからです。
同様に、男性だけをターゲットにしている場合、Pinterestをビジネスの促進に活用することもあまり意味をなしません。
また、年齢層によってソーシャルメディアを活用する時間も異なります。
例えば、20〜40代のビジネスマンは朝の通勤時間や帰宅時間などの電車に乗っている時間にソーシャルメディアを活用するかもしれません。
逆に10代の女子学生は学校が終わった17時以降にソーシャルメディアを活用しがちかもしれません。
このように、実際のユーザーの生活パターンを想像することもソーシャルメディア戦略には欠かせないことなのです。
競合他社はどのようなチャネルを使用していますか?
ターゲット層が使用しているチャンネルを分析することと同様に重要なのは、競合他社がどのようなソーシャルメディア上で活動しているかを考慮することです。
これは、業界の活動を測定するための「ベースライン」を提供し、あなたの決定を導くのに役立ちます。
あなたのブランドだけでなく、競合他社が投稿したコンテンツに対しこのような角度から見てみましょう。
・プラットフォームに特化したコンテンツを作成しているか?
・どれくらいの頻度で投稿しているのか?
・投稿はどれくらいの「いいね!」や「シェア」を獲得しているか?
・競合他社がソーシャルメディア上でどれだけアクティブか?
・彼らのフォロワーが投稿した内容にどれだけ反応しているか?
これらの項目を確認することは、あなたのソーシャルメディア戦略の成功を保証するために再現できる貴重なインサイトを提供します。
制作するコンテンツの種類について
コンテンツによって、ビジネスの目標やブランドのアイデンティティを補完するもの、しないものなど、さまざまな種類のコンテンツがあるため、作りたいコンテンツを明確にしておくことはソーシャルメディアマーケティングにおいて大切なことです。
また、コンテンツの形式によっては、特定のソーシャルメディアチャネルに適しているものとそうでないものがあります。
-業界の最新情報、企業ニュース、ホワイトペーパーを共有したい場合
これらのコンテンツ形式は、LinkedInなどの専門的なプラットフォームで主に見られるB2Bオーディエンスに適しています。
また、Twitterもビジネスや著名人のツイートが盛んに行われている場所でもあるので、業界特有のコンテンツで他のプロフェッショナルと関わるのには理想的なプラットフォームです。
-動画コンテンツを共有したい場合
動画コンテンツが短編で、若い視聴者をターゲットにしている場合は、InstagramやTikTokを検討するとよいでしょう。
長尺で、よりストーリー性がある動画であれば、Youtubeが一番高いエンゲージメントを生み出すでしょう。
YouTubeはチャンネルを開設してブランドのチャンネルを持つことも良いですが、今現在、Youtube自体が世界第2位の検索エンジンであり、毎月30億回以上の検索が行われている場所でもあります。
ですので、How to動画やチュートリアル動画などもYoutubeでは最適かもしれません。
-画像ベースのコンテンツを共有したい場合
もしあなたが魅力的な商品を販売するB2Cブランドなら、Pinterestでコンテンツを宣伝することを検討してはいかがでしょうか。
また、Pintrest以外にもInstagramはビジュアルが重視されるプラットフォームNo.1なので、美しい写真やハイレベルな写真を投稿するにはもってこいの場所かもしれません。
複数のソーシャルメディアチャネルを管理するには?
多くのブランドが複数のソーシャルメディアを利用していることをご存知でしょうか?
あなたのブランドを紹介するためにはひとつのソーシャルメディアを活用するよりも、複数のチャネルを使用した方が良いことは重々承知かもしれません。
しかし、実際問題として複数のソーシャルメディアを運営することには多くの労力を要するだけでなく、それらのバランスをとるのは非常に難しいことです。
あまりに多くのプラットフォームで活動しすぎると、自分自身(=ブランド0が薄くなりすぎて、努力の効果が薄れてしまいます。
しかし、ひとつのプラットフォームだけに頼ると、ブランドの知名度やリーチが損なわれる可能性があります。
では、その問題を解決するにはどのようなことができるのでしょうか?
それは、事前にコンテンツを制作し投稿スケジュールを制作しておくことで解決できるのです。
例えば、その月が12月だとします。
そのような時は12月にあるイベントに合わせてコミュニケーションや投稿するコンテンツのデザインを変えたものを用意しておきましょう。
そうすることで、複数のソーシャルメディアを活用していたとしても統一されたコミュニケーションを構築することが可能になるのです。
ソーシャルメディアマーケティングをレベルアップさせるには?
ここではソーシャルメディア活用において他と差をつけるために役立つ、ソーシャルメディア活用術のヒントをご紹介いたします。
-ブランドボイス、イメージ、トーンの一貫性を保つ
人々がブランドを好きになったり、ファンになってそのブランドのソーシャルメディアをフォローするのには理由があります。
それは、そこにある一定の世界観に惹きつけられているからなのです。
もしかすると、それはブランドのメッセージかもしれませんし、もしかするとそのブランドが投稿する写真の色合いや美しさかもしれません。
何をとるにしても、そこにはきちんと定義された世界観が存在するといことです。
逆を言うと、大好きでフォローしていたブランドが急にそのブランド「らしくない」発言や投稿が増えると ファンは動揺してしまうかもしれません。
そしてそれらのブランドとしての「ブレ」はファンを離れさせてしまう要因のひとつになりかねません。
ですので、ブランドとしてのメッセージのトーンや意見の方向性、その他にも色合いの統一感などをコンテンツを投稿していく中で確定させて行きましょう。
また、もしあなたのブランドの規模が大きくなり どうしても他の人にそれらをお願いしなければならない場合は必ず「ブランドガイドライン」を制作するようにしましょう。
そうすることで、多くの人が「同じ」ブランドのトーンやメッセージを制作できるようになるので、作業をスムーズに行うことができるのです。
-インフルエンサーを研究する
インフルエンサーとつながり、彼らとコラボレーションすることは あなたのブランドを知ってもらうための素晴らしい方法ですが、それなりの時間がかかります。
彼らがどのようにオーディエンスとコミュニケーションを行っているのか、また彼らが投稿しているコンテンツでエンゲージメントの高いものは何か など、参考にできることは真似していくことで自分のブランドのエンゲージメント向上にも繋がります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はソーシャルメディアマーケティングにおけるチャネルの選択方法からソーシャルメディアマーケティングにおける重要なポイントまで、幅広くご紹介いたしました。
情報を集めるにしても、商品を購入するにしても。何をするにしてもインターネットを活用する現代において、ソーシャルメディア上で正しいコミュニケーションができることはブランドにとって重要なキーポイントでもあります。
今後、ソーシャルメディアの重要性が上がっていくことが考えられることから、それらの場所でブランドとしての存在感を示すことは更に求められてゆくでしょう。
今回ご紹介したソーシャルメディア活用術を参考に、あなたのブランドだけのコミュニケーションを企画してみてくださいね。