Shopifyの送料設定におすすめアプリ!設定方法と注意点も解説

「Shopifyの送料の計算が面倒くさい」

「地域ごとに配送料を変えたいけどどうしたらいいのだろう」

「簡単に配送管理できるShopifyのアプリが知りたい」

ショップの運営をしながら、送料についてお悩みではないですか。

送料はオンラインサイトを運営する上では必ず考えなければいけない項目です。

送料の設定はユーザーの購買行動にも影響するため、しっかりとした準備と理解が必要となります。

この記事では送料を簡単に管理・設定できるShopifyおすすめのアプリの紹介と、Shopifyで出来る送料のバリエーションについて紹介していきます。

送料設定の理解がきちんと出来れば、顧客満足度を上げられるだけではなく、ショップのサービスを広げることも可能です。ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。

Shopifyで送料設定する方法

Shopifyで送料設定する方法

Shopifyの送料設定は自由度が高く、ショップの条件によって活用できますが、よく利用される方法としては以下の3つがあげられます。

  • 注文金額ごとに送料設定をする
  • 商品に一律の送料設定をする
  • 商品ごとに送料の設定を変える

注文金額ごとに送料設定をする

最も一般的な送料の設定方法は「5,000円以上で送料無料」のように、注文金額ごとに送料を設定する方法です。

注文金額のラインを決めることで、ユーザーは送料無料になるよう購入するため、客単価を上げることが期待できます。

商品に一律の送料設定をする

商品に一律の送料設定をする場合は、注文金額や地域に関わらず同じ送料となるため、ユーザーにとっては分かりやすいといえます。

しかし、発送の多い地域をしっかりと調べて送料の設定をしなければ、ショップ側で送料を多く負担することになるので気をつけましょう。

商品ごとに送料の設定を変える

家具などの大型の商品を扱っている場合は、商品ごとに異なる送料を設定する方法が一般的です。

重量や大きさによって配送料も変わってくるので、一律の送料金額ではなく商品ごとに設定したほうが、ショップの負担が少ないうえで配送が可能となります。

送料の設定はショップで取り扱う商品によって大きく変わるため、ショップの利益をきちんと確保し、ユーザーの購入のハードルとならない送料設定を選ぶようにしましょう。

Shopifyで送料の計算・管理におすすめのアプリ

Shopifyで送料の計算・管理におすすめのアプリ

Shopifyの機能をつかって、より細かく簡単に送料の設定をするならアプリを使うことをおすすめします。

ここでは、ショップで送料の計算や管理をする際に便利なアプリを紹介していきます。

Shipping Rates by Parcelify:離島など詳細な配送設定が可能

■価格

  • 14.99米ドル/月

■機能

  • 郵便番号から離島料金の配送設定が可能
  • 店舗受け取りの設定ができる
  • 重量による配送料の変更が可能

Shipping Rates by Parcelifyは、柔軟性のある配送方法の設定が特徴です。

基本の送料設定はもちろん、家具など大型の商品の場合、商品ごとに重量を計算した送料を設定できます。

面倒な離島料金の設定も、郵便番号を元に特定の配送料を設定することが可能です。

他にも店舗での受け取り設定や、商品タグや商品名内の特定の文字情報をもとにした細かい条件の設定なども、アプリ内で簡単に操作が可能です。

ただしアプリの利用には利用プランがプレミアムプラン以上でなくてはいけないので注意です。

Advanced Shipping Rules:税関・関税など複数の配送ルール設定が可能

■価格

  • 9米ドル/月から

■機能

  • 作成した商品グループに特定の料金を設定
  • 変数や条件を使った複雑な送料設定
  • 関税・関税率の設定
  • 特定商品を特定地域へ配送することを制限

Advanced Shipping Rulesは、シンプルなものから複雑なものまで様々な配送条件を設定できます。

商品のグループや条件で送料の設定が可能で、価格が1万円以上で重量が1kg未満の場合に送料を無料にするなどの設定が可能です。

配送会社の送料が1,000円未満の場合、ショップの配送料金は1,000円にするといった複雑な条件も、アプリで設定ができます。

また生鮮食品など特定の商品を、離島や配送日数のかかる特定エリアに配送しないといった、出荷制限をかけることもできます。

越境ECをしているショップであれば、関税率の計算もしてくれるので、ぜひ利用しておきたいアプリです。

https://shopify-guide.net/shipping-fee-setting-on-shopify/

https://ec-penguin.com/blogs/shopify/shipping-setting-app

Ship&co:配送を一元管理

■価格

  • 1回の出荷につき0.25米ドルまたは9米ドル/月

■機能

  • 複数ショップの注文をリアルタイムで同期
  • 出荷ラベル・インボイス・国際通関書類を1クリックで印刷
  • 自動でショップに同期された追跡番号から出荷状況を確認

Ship&coは、管理画面内で煩雑な配送業務を一元管理できるアプリです。

Shopify以外にも複数のショップを運営している場合、他のショップの注文もリアルタイムで同期し、アプリ内ですべての注文を管理できます。

受注した注文は追跡番号によって出荷状況までアプリ上で確認できるので、受注から出荷まで一元管理できるのが大きな魅力です。

また国内・海外の配送に対応しているので、出荷ラベルやインボイス、国際通関書などもワンクリックで印刷でき、出荷作業の効率化をしてくれます。

アプリの料金体系は2種類から選べ、従量課金制で1件の出荷につき0.25米ドル、もしくは月額で9米ドルのプランとなっています。

出荷量が多くなったら月額プランを選ぶとお得に利用できます。

Shopifyの送料設定でできること

Shopifyの送料設定でできること

Shopifyでは多くの送料設定が可能です。

送料の設定次第ではサービスの幅を広げることもできるため、バリエーションを理解しておくことは今後の販促や戦略を考えるうえでも有効です。

全国一律の送料設定

最も一般的な送料設定の1つが、全国どこでも同じ送料を設定する方法です。

管理画面の「送料を編集する」に一律送料の金額を入力すれば、簡単に送料設定ができます。

一律にすると、離島地域などの送料が高くなる地域もすべて同じ金額の送料になります。

商品の発送場所と、自身のショップはどの地域からの注文が多いのかを事前に調べ、送料で損をしない金額設定にしましょう。

全国一律で送料無料設定

全国どこの配送でも送料を無料にしたい場合は、管理画面の「送料を編集する」に「0」と入力するだけで簡単に設定できます。

送料が無料になることで、ユーザーの購入ハードルが下がるため購買率をあげることができます。

しかし、当然ですが送料分はすべてショップがコストとして負うことになります。

高額商品や利益率が高い商品などをのぞいて、キャンペーンや条件をつけて送料無料を活用することをおすすめします。

注文金額ごとに送料を設定

5,000円以上の注文で送料無料など、注文金額に応じた送料を設定できます。

Shopifyの送料設定画面から条件を追加することで、簡単に設定が可能です。

送料無料にする注文金額のライン設定は、顧客の平均注文金額よりも少し高めにする方法があります。

あと少しで送料無料になるという心理から、追加の購入を期待できます。

商品ごとに送料を設定

配送料金は重量やサイズによっても変化します。

家具など大型の商品を扱うショップは、商品ごとに送料を分けることも可能です。

商品ごとに送料を変える主な方法は2つあります。

  • 新しい配送プロファイルを作って送料を設定する
  • 重量ごとに送料を設定する

配送プロファイルとは、送料のグループのようなものです。

デフォルトでは全ての商品が「基本プロファイル」に入っているため、送料を変えたい商品群は新しい配送プロファイルを作ります。

作成した配送プロファイルに新たな送料を登録すれば、新しい配送プロファイルの送料が適用されます。

重量によって配送料を変更する場合は、Shopify管理画面の「配送と配達」の送料編集画面から設定できます。

「アイテムの重量に基づく」にチェックを入れ、設定したい最小重量と最大重量を決め、送料を入力することでそれぞれの重量別に送料が適用されます。

配送地域ごとに送料を設定

配送料金は発送元からの距離で金額が変わるため、配送地域によって送料を変えることも可能です。

管理画面の「配送と配達」にある「送料を管理する」内で「新しい配送エリアを作成する」から配送地域を作成できます。

設定したい都道府県にチェックを入れて設定するので、都道府県別にも、関東・関西・東北などエリア別にも設定できます。

設定した送料は、顧客の住所に応じて自動で反映されます。

離島地域への送料を設定

離島の場合は離島料金や中継料金がかかるため、通常よりも配送料も高くなります。

ショップの送料負担を減らすために離島料金を別で設定したい場合、Shopifyのデフォルトの機能では細かい設定が難しくなります。

そのため記事内で紹介した「Parcelify」などのアプリを利用して、離島料金を設定するのがおすすめです。

海外への送料を設定

越境ECに取り組んでいる場合、海外への配送料金の設定が必要です。

設定方法は国内の配送地域ごとの送料設定と同じ手順で、Shopifyの管理画面からできます。

「配送と配達」の画面から「送料を管理する」の「新しい配送エリアを作成する」で、設定したい国・地域をチェックします。

国だけではなく、州などの細かい設定まで可能です。

ローカルデリバリー(地域配送)の設定

ローカルデリバリー(地域配送)は飲食店のデリバリーに使える送料設定で、配送可能なエリアを指定して、商品が出来たらお届けするというサービスです。

管理画面ではサービスを利用できる最低価格や、送料の有料・無料、任意の金額など細かく設定が可能です。

現在はデリバリーサービスも多くありますが、Shopifyを使えばデリバリーサービスの提携料金がかかりません。

デリバリーの出発時や到着時にはユーザーにメールでお知らせもできるので、自分たちのサービスを作りたいショップにはおすすめです。

BOPIS(店頭受け取り)の設定

BOPIS(店頭受け取り)は、オンラインショップで購入した商品を店頭で受け取れるサービスです。

店舗への配送と一緒に注文商品を配送できれば、送料無料や割引にしたりとユーザーにとってもショップにとってもメリットがあります。

また商品を受け取りに来店してくれれば、店内の商品を購入する可能性もあるので、店頭での販促のチャンスもできます。

店頭受け取りが可能なエリア・受取可能な時間・受取手順といった詳細の設定は、Shopifyの管理画面で可能です。

送料無料キャンペーンもできる

通常は送料を設定しているショップも、キャンペーンとして送料無料の実施も簡単にできます。

Shopifyには「ディスカウントコード」と呼ばれる、ショップが任意で指定したキーワードをユーザーが入力することで割引を受けられる機能があります。

ディスカウントコードを使えば、特定のエリアや特定の金額以上などの条件を設定して送料を無料にできます。

ショップで初めての購入や送料無料ラインに満たない注文など、送料がハードルになっているユーザーの購入を促せます。

Shopifyで送料設定をする際の注意点

Shopifyで送料設定をする際の注意点

Shopifyではデフォルトの機能やアプリを使って簡単に様々な送料の設定ができますが、一方で注意しなければならない点もあります。

商品と送料で税率が異なる場合がある

軽減税率が適用されている期間中に、食品などの対象商品を販売している場合、商品と送料の税率が異なるため注意が必要です。

軽減税率の対象商品は消費税8%ですが、送料の消費税は10%です。商品と送料でそれぞれ税率を設定しなければいけません。

設定はShopifyの管理画面から簡単に出来ます。

  1. 管理画面の「設定」から「税金」をクリックし、日本の項目を編集します
  2. 基本税の「国の税率」を8%に設定
  3. 画面下の「税の優先適用」から「税の優先適用を追加する」をクリック
  4. 「税の優先適用を追加する」の「配送」にチェックを入れて税率10%を入力
  5. 軽減税率対象外の商品を扱っている場合、「税の優先適用を追加する」の「商品」にチェックを入れて税率10%を入力

税金にかかる重要な設定なので、事前にしっかりとチェックしておきましょう。

海外への配送で関税がかかる場合がある

越境ECで海外配送に対応している場合、関税が発生する場合があるため気をつけましょう。

国によって手続きや費用が異なるので、ショップが対応している国で必要な準備は事前に調べておくとスムーズです。

関税は一部の配送業者のオプションでショップが負担することもできます。

その場合は商品価格や送料に上乗せするなども検討できます。

また顧客が関税を負担する場合、トラブルにならないためにも必ず事前に通知しましょう。

想定外の費用を支払うことになり、受け取りを拒否されてしまった場合、往復の送料などショップのコストが増えるだけでなく、顧客からの信頼を失いかねません。

送料設定の削除に注意する

自分で作成した送料の設定は、Shopifyの管理画面からいつでも簡単に削除できます。

送料の編集や不要な設定の整理をしている際に、間違って必要な設定を消してしまうと、その間にサイトで購入しているユーザーの送料に影響します。

送料はサイト全体にかかわる重要な価格設定なので、削除する際は慎重におこなってください。

送料の商品代金上乗せは「景品表示法」に注意する

送料や送料無料ラインを安くすることで、ユーザーの購入ハードルは低くなります。

安くする分の送料を商品代金に上乗せする方法もあります。

しかし「景品法表示」には十分気を付けなければいけません。送料分を商品に上乗せし「送料無料」と表示した場合、景品表示法違反に抵触する可能性があります。

実施内容が違反行為だと認められた場合、消費者庁から措置命令が出されるため、ショップとしての信頼を下げる可能性があります。

参考:消費者庁

商品代金に送料を含める場合、「送料込み」などと表現し、ユーザーに優良誤認と取られないよう十分に配慮が必要です。

まとめ

まとめ

Shopifyではショップの商品や条件に合わせて様々な送料の設定が可能です。

ショップで取り扱っている商品の特性を考慮して送料を決めることで、利益を最大化できます。

そのためには注文金額や配送地域など、顧客の分析をしっかりとすることが必要です。

また、ショップに合った配送方法や送料の機能を使うことで、海外配送などのサービス展開や、初回購入向けの送料無料キャンペーンなど、活用の幅も広げられます。

最適な送料条件を活用し、ショップの利益を最大化できるようぜひ工夫してみてください。

 

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著者紹介

フロントエンドエンジニア
1992年生まれ。福井県出身。
得意項目:JavaScriptを用いたフロントエンドの実装や、Google Apps Scriptを用いた業務効率化が主な得意分野です。まだまだ経験が浅いので、日々勉強しております。