2021年はコロナの影響もあり、多くの広告施策やキャンペーンがデジタル上で行われました。
しかし、徐々に外出規制が緩和していくにつれ、キャンペーン施策などはデジタルと対面のハイブリッド型が今後増えていく見通しです。
また、ソーシャルメディアもそれに伴い、さまざまな使い方やトレンドに変化が出てくることでしょう。
今記事では、ソーシャルメディアにおけるマーケティングプランをゼロから作成するためのポイントをご紹介いたします。
どんなことをするにしても、大きな目標を達成するには念入りな計画が欠かせません。
だからこそ、2022年の目標や戦略設計を今のうちに始めてしまいましょう!
ソーシャルメディアにまったく慣れていない方も、2022年に向けての計画を考え始めたい方も、ぜひ、この記事を参考にしてみてください。
CONTENTS
あなたの本当のゴールとは?ゴールを明確にしよう
まずは真っ白の紙とペンを用意して、自分に問いかけてみましょう。
「そもそも、ソーシャルメディアを使う目的は何だろう?」
どんな計画、戦略にも”ゴール”と”理由”が必ず必要になります。
ゴールは何なのか、そしてなぜそのゴールを達成する必要があるのか?
理由があるゴールを持つことで、その戦略はよりパワフルなものになります。
2021年のスプラウト・ソーシャル・インデックス™の調査によると、ソーシャルメディアにおける最も一般的なゴールは、ブランド認知度の向上(58%)とコミュニティのエンゲージメントの向上(41%)という結果が出ました。
多くのブランドがソーシャルメディアを使う大半の理由は“より多くのフォロワーを増やしたい”もしくは、“よりアクティブなコミュニティを作りたい”のどちらかということなのです。
あなたの場合はどちらでしょうか?もしかすると、それ以外のゴールが見つかるかもしれません。
しかし、ここで焦ってはいけません。しっかりと考え抜いた上でゴールを定めないと、戦略はうまく機能しません。
時間をかけてソーシャルメディアを使う理由とゴールを改めて明確にすることが、目標達成への第一歩となります。
-ソーシャルメディアマーケティングのゴール例
重要なことは、「現実的」なソーシャルメディアマーケティングのゴールを決定することです。
なぜ、現実的なゴールを設定すべきなでしょうか?
例えば、フォロワーを1年で100万人増やしたい!というゴールを設定すると、そればかりに気を取られてしまい、ソーシャルメディアユーザーの醍醐味である「繋がり」を感じにくいコンテンツを作り出してしまうことに繋がり兼ねません。
だからこそ、数字は指標として大切ですが、なぜその数字なのか、どのようにしてオーディエンスにコンテンツを届けるか などの現実的な部分を具体的に洗い出しましょう。
では、ソーシャルメディアマーケティングにおける具体的なゴールをご紹介いたします
-ブランドの認知度向上
本物の永続的なブランド認知をオーディエンスから得るためには、自社の宣伝メッセージだけを発信するのは避けなければなりません。
その代わりに、あなたのブランドにしか語れない価値観や個性を最大限に強調したコンテンツを投稿しましょう。
-新規リードと新たな売り上げを生み出す
オンラインであっても、実店舗であっても。あなたのブランドの商品やサービスを購入する人々は、偶然商品を購入するわけではありません。
顧客はどこかであなたの商品を見たり、聞いたりすることで購入を検討し始めるのです。
その為の宣伝施策であり、ソーシャルメディアで生み出すオーディエンスとのつながりなのです。
例えば、新商品やキャンペーンの情報をお客様に伝えていますか?
商品カタログをオンライン上でも見れるようにしていますか?に
フォロワーもしくはコアなファンのための限定販売を行っていますか?
オーディエンスに有益な情報を発信し、ブランドの良さを知ってもらい、購買につなげるためにもソーシャルメディアをうまく活用しましょう。
-自分のブランドのオーディエンスを増やす
ソーシャルメディア上で新しいフォロワーを増やすには、これまであなたのことを知らなかった人たちに、あなたのブランドを紹介する方法を見つけることです。
オーディエンスを増やすためには、ビジネス界隈や業界で話題になっているホットなトピックを瞬時に見つけ、それらの会話に参加することです。
特定のキーワードやフレーズ、ハッシュタグを常に把握しておくことで、潜在的なオーディエンスにリーチする可能性を上げることができます。
-コミュニティのエンゲージメントを高める
インデックスのデータによると、46%の消費者がソーシャルメディアで消費者とエンゲージできているブランドは最高のブランドだと考えています。
これは、ブランドが一方的なコミュニケーションではなく消費者に問いかける会話型の投稿であったり、UGCをリポストするなどしてオーディエンスとのつながりを構築しているブランドのことを指します。
ターゲットオーディエンスの調査を徹底する
マーケターが避けるべきこと。それは、「思い込み」で施策戦略を立ててしまい、そしてそれらを実行に移してしまうことです。
では、どのように戦略を立てるべきなのでしょうか?
デジタルやソーシャルメディア施策で欠かせないのは、データを読み解くチカラです。
デジタルではオーディエンスの動きやでもグラフィックがデータとして蓄積されていきます。
それらを使うと使わないでは戦略計画の確度に大きな差が出てくるのです。
そして需要なことは、ソーシャルメディアプラットフォームによって、集まるオーディエンスが違うということです。
例えば、今日のソーシャルメディアの人口統計を見てみましょう。
この数字を知っているということは、戦略をたてる際にどのソーシャルメディアでどの層にアプローチすべきか、どのような種類のコンテンツを投稿すべきかに絶大な効果を与えます。
-FaceBook
国内ユーザー数:2,600万人
主なFacebookのユーザーは20代、30代の使用率が33%、40代が27%という構成になっています。また、海外ではFacebookの利用ユーザーは増加傾向にありますが、日本では減少傾向が見られています。
国内アカウント数:4,500万アカウント
Twitterは10代・20代といった若い世代に人気のプラットフォームで、時事問題やホットトピックについて多くの会話が交わされる場所でもあります。
だからこそ、会話を始めるためのスタートになるような「話題の提供」がコンテンツとしてできたらTwitterでは強いかもしれません。
国内ユーザー数:3,300万人
InstagramはTwitterと比べるとシェア機能がメインではないため、拡散性は弱いものの幅広い世代に情報収集ツールとして使われており、「後で見返したい!」「友達にこれを教えたい!」といった独自性の高いコンテンツを供給できるかが鍵となります。
-Youtube
国内ユーザー数:6,500万人
Youtubeは広告を出すか、自分が配信者として動画を配信するかで戦略が大きく変わってきます。しかし、共通して言えることはターゲットと目的を明確にした上でコンテンツを制作すること、そして動画の最初にフックを作ることで視聴者の離脱を防ぐということです。
-TikTok
国内ユーザー数:950万
TikTokは今、全世界で確実に大きな伸びを見せているソーシャルメディアプラットフォームです。コンテンツは「簡単に視聴できる」ものや「ひらめきを与えるもの」が人気になりやすい傾向があります。
正しいKPIを設定する
データドリブンなソーシャルメディアマーケティング戦略を立てるには、正しいKPIの設定が欠かせません。
正しいKPIが設定できていないと、例えゴールは達成できていたとしてもどうしても結果がどのようにして生まれたのか、そのファクターを導き出すことも難しくなってしまいます。
また、KPIは現状をしっかりと把握した上で設定するべきです。あまりにも無理な数字や目標を掲げてしまうと、途中で戦略が崩れてしまうことも考えられます。
では、結果を導き出すデータドリブンな戦略構築に欠かせないKPIを設定する上で鍵となる基本的な指標を詳しく見ていきましょう。
-リーチ
リーチとは、あなたの投稿を見たユニークユーザーの数のことを指します。あなたのコンテンツは、実際にどれくらいユーザーのフィードに表示されているのでしょうか?
-クリック数
これは、あなたのコンテンツやアカウントがクリックされた数のことを指します。
クリック数が多いことは少なくとも、その投稿がオーディエンスの目を引いたということが考えられます。
-視聴回数/視聴時間
Instagramでの画像の投稿ではいいね数、Twitterでの文章の投稿ではいいねとシェア(リツイート)の数が大きな指標とされますが、
YoutubeやTikTokといった動画を楽しむソーシャルメディアでは視聴回数と視聴時間の両方が指標になります。
視聴時間が長いことはそれだけオーディエンスのエンゲージメントが高いことを指します。
逆に、クリック数は多いものの最初の数秒、数分で離脱が見られる場合はサムネイルは良いですが、動画自体の内容、映像、音声に改善ポイントがあるのかもしれません。
効果的なソーシャルメディアマーケティング戦略は、数字やデータに基づいて行われます。
あなたのゴールを達成するためにベストな効果測定指標はどれか、決まりそうですか?
魅力的なソーシャルコンテンツの制作
ソーシャルメディアはオーディエンスとつながる場所でもありながら、自身のブランド「らしさ」を表現する場所でもあります。
そのためにブランドの持つアイデンティティーやメッセージを統一してコンテンツ化しなければなりません。
また、ソーシャルメディアによってオーディエンスが求めるトーンやコンテンツは異なります。
例えば、Twitterではよりカジュアルなトーンが好まれる傾向があります。特に、大手企業などのアカウントが砕けた言葉使いやトーンでツイートすると、人々は一気に距離感の近さを感じれるのです。
SHARPのアカウントを例に見てみましょう。
画像引用:SHARP公式Twitterアカウント
SHARPはTwitterを使用している企業アカウントの中でも一番目立っている会社かもしれません。
なぜ、SHARPがTwitterでこれほどまで人気なのかというと、彼らは商品の宣伝ばかりをするのではなく、ただ普通の一般人がツイートするような内容を投稿することで、
オーディエンスとの心理的距離感を縮め、Twitterというプラットフォームを使って関係性を構築しているのです。
オーディエンスからすると、
「SHARPって大きな企業だから、こんな”普通”のツイートすると思ってなかった!おもろい!」
という感情になるのです。
全ての企業やブランドにこの戦法が当てはまるかといえば、そうではないかもしれません。
しかし、Twitterはこれくらいカジュアルな方がオーディエンスには受け入れられやすいかもしれません。
逆に、Instagramは多くの人が「インスピレーション」を見つける場所だったりします。
また、Twitterは文字で楽しむ場所であるのに対し、Instagramはグラフィックを目で楽しむ場所になっています。
そのため、あまりにも砕けすぎた投稿をするよりはオーディエンスが思わず手を止めてしまうような美しいコンテンツや、ビジュアルで楽しめるコンテンツ、
役立つHow to コンテンツなどが好まれる傾向があります。
ここで重要となってくるのが、Instagramでは一枚一枚の投稿だけでなくそれらが全て表示されるプロフィール画面の「統一感」がものすごく重要になってきます。
Instagram上で人気のインフルエンサーやブランドは一目見ただけで彼らだとわかるよう、「〇〇っぽい」をトンマナで作り出しています。
画像引用:https://www.theshelf.com/the-blog/how-to-develop-a-cohesive-instagram-brand-look/
トンマナの作り方についてはまた、別の記事で解説いたします!
基本的にはカラーパレットやコンセプトを決めることである程度の統一感を出すことができるので、Instagramを使用する場合はそれらも意識して見てくださいね。
オーディエンスにとって、タイムリーな投稿を
マーケターにとって、タイムリーであることはこれまで以上に重要になってきています。
定期的にフレッシュなコンテンツを投稿するだけでなく、フォロワーが繋がりを感じれるよう、常に「オン」の状態でいることが求められます。
しかし、ずっとソーシャルメディアを見ながら、全てにタイムリーに対応することは非常に難しいことです。
ここでは、あなたのスケジュールとソーシャルに費やす時間を最大限に活用するためのアイデアをご紹介します。
オーディエンスのエンゲージメントがピークの時間に投稿する
すごく簡単なことなのですが、見落としがちなこと。それは、オーディエンスがいつ、ソーシャルメディアをチェックしているかを把握することです。
例えば、あなたのブランドがビジネスマンに向けたコンテンツを制作しているとします。
それらのコンテンツをお昼の2時に投稿しても、働いている人々はそれらを見ることができませんよね?
では、彼らがソーシャルメディアを見ている時間帯はいつでしょうか?
ざっくりですが、朝の通勤時間(7~8時)、会社からの帰りの電車の中(6~9時)、就寝前(22~24時)など、彼らがピンポイントでスマホを触っているであるう時間帯にコンテンツは投稿するべきです。
そして、これらはターゲットによって大きく変わってきますので、そこもデータで確認して投稿スケジュールを作ってしまいましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は2022年に向けて、ソーシャルメディアマーケティング戦略に役立つポイントをご紹介いたしました。
2021年の今から、来年に向けてリサーチやコンセプトを固めていくことは来年、スムーズなスタートを切るのに欠かせない準備です。
ぜひ、今回の記事から得たヒントを来年の戦略構築、施策立案などに生かしてみてください!