多くのブランドにとって厳しい年であったが TikTokは生き延びただけでなく、繁栄もしました。
2020年から引き続き、2021年は多くのブランドや企業にとって厳しい年であったことは間違いありません。
しかし、TikTokはそんな中でも大きな成長を遂げ、現在ではアメリカにおいては約1億人以上のアクティブユーザーを抱える、
巨大なソーシャルメディアプラットフォームと化したのです。
今まで、ソーシャルメディアというとFacebookやInstagramなどが上げられてきましたが。
TikTokはそんなソーシャルメディア業界に突如として現れた新星かつ、ダークホースなのです。
TikTokのコンテンツはクリエイティブなマインドを刺激するようにできており、ユーザーはただ写真をアップロードするだけでなく、
自ら踊ったり、歌ったり、語ったり、そしてそれらを編集して投稿することができるため、
TikTokと言うプラットフォームには多くのエネルギーとクリエイティビティで満ちています。
また、多くのブランドにとってもTikTokはただ「広告」を流す場所ではなく、オーディエンスとともに「体験」を作り出せる場所なのです。
今記事ではそんなTikTokを活用して成功を収めたブランドを幅広く紹介するとともに、TikTokでの優れたコンテンツの作り方をご紹介いたします。
CONTENTS
化粧品ブランドNYX: #ButterGlossPopチャレンジ
画像引用:https://milled.com/nyxcosmetics/were-poppin-our-gloss-on-tiktok-myHQxDEKokmv0uvt
全世界で人気を誇るアメリカの化粧品ブランドNYXは2020年3月12日から17日までの6日間、
リップグロスにフォーカスした「#ButterGlossPop」というTikTokチャレンジキャンペーンを実施しました。
NYX Professional Makeupの米国マーケティング・デジタル担当副社長Yasmin Dastmalchi氏によると、
NYXはブランドを成長させるために今までと何か異なること、自分たちを追い込むことに試みたかったのだという。
TikTokはNYXにとって新しいプラットフォームで下が、ターゲット顧客でもあるGenZ世代に語りかけるには優先度の高いプラットフォームであったとDastmalchi氏は言います。
画像引用:https://www.glossy.co/beauty/how-nyx-used-tiktok-to-boost-brand-awareness-by-42/
同ブランドはキャンペーンのためにキャッチーなオリジナルソングを制作し、5人のTikTokインフルエンサーと協力して、バイラル化を図ったのでした。
彼らはフォロワーに「pop your gloss」(グロスを塗って!)と呼びかけ、
オーディエンスに歌ったり踊ったりしながら複数の色合いのリップグロスを試すように促しました。
さらに、ランダムに選ばれた1人の当選者には、1,200ドル相当のNYXの商品が贈られました。
このキャンペーンでは、200万本以上のUGC動画が作成され、100億回以上再生されました。
NYXは、このキャンペーンの成功を評価するために、UGCとコンテンツビューに関するエンゲージメントの数値を測ったところ、
6日間のキャンペーン中にブランドの認知度が42%増加したのでした。
コロナの影響でマスクをつけることにより、多くのブランドはリップの販売に苦戦している中、
このような結果が生み出せたのはオーディエンス自身がコンテンツの一部となり、ともに楽しむコンテンツを制作することができたからなのではないでしょうか?
また、このインタラクティブなコンテンツを簡単に生み出せるのもTikTokの強みなのです。
ゲームブランドEA Games: #PlayWithLife
動画リンク:https://youtu.be/QxO9PjwAe1c
ゲームブランドEA Games
EA Gamesは、ブランディングされたクリエイティブの効果で、
キャンペーンにインタラクティブな要素を加えることで多くのエンゲージメントを獲得したのでした。
彼らが行ったキャンペーン「#PlayWithLife」では、普段着、仕事着、スポーツウェア、
パジャマなどのお気に入りのパーティールックを披露するようユーザーに呼びかけました。
このキャンペーンでは、プランボブ(ゲームプレイ中にシムの頭上を浮遊する緑色のクリスタル)をユーザーの頭上に配置するブランドクリエイティブを採用。
このキャンペーンは、ユーザーがシムライフの風変わりなテーマで演技をするバイラルトレンドに拍車をかけ、
そのキャンペーンの人気はInstagramにまで渡ったのでした。
皆さんも、ビデオゲームの冒頭のように、服を着替えたり、立っていたり、揺れている人を見たことがあると思います。
また、このハッシュタグは現在で1,500万回以上閲覧されています。
画像引用:https://twitter.com/rachybop/status/1237424257401061376
ジムウェアブランドGymshark:#Gymshark66チャレンジ
画像引用:https://www.youtube.com/watch?v=bO1qjvjJ4QI
ジムウェアブランドとして多くのフィットネスインフルエンサーから人気を集めているブランド、
Gymsharkは「#Gymshark66」と題した66日間でどこまで肉体改造ができるかというチャレンジを開催。
ユーザーは、66日間のワークアウト後のビフォーアフター写真を投稿し、優勝者にはGymsharkの商品が贈られました。
シンプルなキャンペーンではありますが、多くの人が自宅にいなければならない時期でもあったため、
このキャンペーン自体が多くの人が運動をするきっかけにもなり、沢山のユーザーが参加したのでした。
結果として、このキャンペーンは、約2億3600万ビューを記録し、驚異の11.1%というエンゲージメント率を獲得しました。
TikTokでのコンテンツの作り方
TikTokで成功するためには、ブランドはインタラクティブでユニークなコンテンツ戦略を展開する必要があります。
リアクション動画
他のユーザーが投稿した動画やTikTok上でトレンドになっている動画に反応する動画を「リアクション動画」と呼びます。
これはTikTok上だけではなく、Youtubeでも人気のコンテンツなのです。
なぜ、人々は第三者が他の人のコンテンツにリアクションを加える動画を見たいのでしょうか?
その理由は簡単です。
人々は「信憑性」を気にしているからです。そのコンテンツで紹介されたテクニックは本当に効果があるのか?
本当に安全なのか? 他の人はどう思っているのかな?
そんな人々の素朴な疑問に応えることができたのがリアクション動画なのです。
また、TikTokで人気なのは、一般ユーザーが「美容テクニック」「裏技」として紹介したコンテンツをその道のプロの人が見て、本当の意見を与えると言う形のものです。
How to動画
ソーシャルメディア上の人々は、コンテンツを通して「楽しい気分になること」「インスピレーションを得ること」または「教育されること」を求めています。
このことを考えると、あなたのTikTok動画はエンターテイメント、情報、またはその両方を提供する必要があるということがわかります。
あなたのコンテンツはオーディエンスが立ち止まって聞いてくれるような専門知識やアドバイスを提供できていますか?
もしくは、オーディエンスが真似したくなる何かを紹介していたり、彼らの生活に少しの笑いを加えるようなコンテンツでしょうか?
TikTokでのDoとDon’t
TikTokで成功する動画の種類を説明しましたが、次は正しい方法で動画を作成することが重要です。
ここでは、TikTokを始めるための5つのポイントをご紹介します。
DO:テーマを選び、それにこだわる
普段のコンテンツの範囲から外れてしまうと、TikTokのアルゴリズムがあなたの動画を分類し、正しい視聴者に表示することが難しくなります。
DO: ハッシュタグを使用する
コンテンツに関連するハッシュタグを3~5個使用し、トレンドのハッシュタグのチャレンジも忘れずに。
DO: 投稿頻度を上げる
TikTokで人気のクリエイターやブランドは、バイラルのチャンスを得るために、1日に2~3回投稿することを勧めています。
ただし、量のために質を犠牲にしてはいけません。
DO: トレンドに乗る(それがあなたのコンテンツにとって有効な場合)
TikTok上で流行っているトレンドを利用してコンテンツを制作するのは常に良いアイデアです。
しかし、すべてのトレンドがあなたのニッチな分野に関連するとは限りませんので、そこはしっかりと判断しましょう。
もし、あなたの動画が思ったようなパフォーマンスを発揮していないと感じたら、それは5つのTikTokの罪のうちの1つが原因かもしれません。
DON’T:適当な曲を選ぶ
あなたのコンテンツの内容に合うサウンド、もしくはその時期に流行っているサウンドを選ぶようにしましょう。
DON’T: セールストークになりすぎている
TikTokのオーディエンスはGenZ世代とミレニアル世代の若者で構成されているため、従来のセールスマーケティング戦術は通用しません。
DON’T:長いキャプションを書く
InstagramやFacebookでは長文キャプションでも大丈夫ですが、TikTokはエッセイを書く場ではありません。
TikTokのキャプションに関しては、短ければ短いほど良いのです。なぜなら、メインコンテンツは動画だからです。
DON’T: フィルターやエフェクトを使いすぎる
TikTokのトレンドはフィルターを使うことですが、控えめに使わないと、初めてアプリを使ったお母さんのように見えてしまう恐れがあります…。
DON’T: 恥ずかしがること
最高のTikTokコンテンツは個性が爆発した時に最大の威力を発揮するのです。
顔を出すことを恐れず、オーディエンスに直接話しかけましょう。
そうすることで、あなたのビジネスに親しみやすい顔と人柄を確立することができます。
また、踊るなら踊る。語るなら感情を込めて語る。ということを忘れないでください!
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は海外ブランドキャンペーン成功事例から学ぶTikTok活用についてご紹介いたしました。
TikTokは今後、2022年も伸び続けて行くソーシャルメディアプラットフォームであることに間違いありません。
実際、InstagramもTikTokに対抗するため、リール機能に力を入れています。
他のブランドと差をつけ、ターゲットオーディエンスとの距離をさらに縮めるためにもTikTokを活用して顧客とのコミュニケーションを図ってみても良いかもしれません。
また、TikTokでのキャンペーンを実施する際は今回ご紹介した事例やポイントをご活用ください!