あなたは毎年、チームのマーケティング戦略をじっくりと見直していますか?
もし、見直しをしていないのならぜひ、今年からはするようにしてください。
というのも、年間マーケティング計画は企業のビジネス目標を実現するために、マーケティングを正しい方向へ導くのに役立つからです。
マーケティング戦略を組み立てることは、チームのキャンペーン、目標、成長の方向性を示すハイレベルな計画です。
計画がなければ、物事は厄介なことになります。
また、1年の間に発生するプロジェクト、雇用、外注のために確保しなければならない予算を、数字で示すことはほぼ不可能です。
あなたの業界やマーケティングチームの目標によって、必要なマーケティングプランのバリエーションがあることを覚えておいてください。
本記事では優れたマーケティングプランを組み立てるために必要なポイントをご紹介いたします。
CONTENTS
マーケティングプランの概要
マーケティングプランは、業界、消費者向け(B2C)か他企業向け(B2B)か、デジタル・プレゼンスの大きさなどを反映して、かなり細かく設定することができます。
そこで、ここでは効果的なマーケティングプランに含まれる要素を紹介します。
ビジネスのサマリー
マーケティングプランにおいて、ビジネスサマリーはまさにその名の通り、「組織の概要」を記したものです。これには以下が含まれます。
・会社名
・本社所在地
・ミッションステートメント
事業への取り組み
マーケティングプランの「ビジネスイニシアチブ」要素は、部門の様々な目標を細分化するのに役立ちます。
通常ビジネスプランに見られるような、大局的な会社のイニシアチブを含めないように注意してください。
マーケティングプランのこのセクションは、マーケティングに特化したプロジェクトを概説するものである。
また、それらのプロジェクトの目標と、その目標をどのように測定するかを記述します。
顧客分析
ここでは、基本的な市場調査を行います。
すでに徹底した市場調査を行っている企業であれば、マーケティングプランのこのセクションは簡単にまとめることができるかもしれません。
最終的に、マーケティングプランのこの要素は、あなたが売ろうとしている業界とあなたのバイヤーペルソナを説明するのに役立ちます。
バイヤーペルソナとは、理想的な顧客を半構成的に描写したもので、以下のような特徴に着目しています。
・年齢
・所在地
・役職名
・目標
・個人的な課題
・ペインポイント
・トリガー
競合他社分析
バイヤーペルソナは、問題を解決するために、どのようなソリューションを検討するか、またそのソリューションを提供するプロバイダーについて、選択肢を持っています。
市場調査においては、競合他社が何を得意としているのか、また、自社が埋められる可能性のあるギャップはどこにあるのかを検討する必要があります。
これには以下が含まれます。
・ポジショニング
・マーケットシェア
・提供商品
・価格設定
SWOT分析
マーケティングプランのビジネス・サマリーには、ビジネスの強み、弱み、機会、脅威の頭文字をとったSWOT分析も含まれています。
SWOT分析のほとんどは、上のセクションで行った市場調査と下のセクションで行った戦略に基づいて書くことになりますので、気長にお待ちください。
市場戦略
市場戦略は、上記のセクションに含まれる情報を使って、貴社がどのように市場にアプローチすべきかを説明します。
あなたのビジネスは、競合他社がまだ提供していない、バイヤーペルソナに何を提供するのでしょうか?
本格的なマーケティングプランでは、このセクションに「マーケティングの7つのP」を含めることができます。
製品(Product)
価格(Price)
場所(Place)
プロモーション(Promotion)
人(People)
プロセス(Process)
物理的証拠(Physical Evidence)
予算
マーケティングプランの「予算」の要素を、製品価格やその他の会社の財務情報と間違えないようにしましょう。
予算は、上記の要素で概説した取り組みや目標を追求するために、マーケティングチームにビジネスが割り当てた金額を説明するものです。
個々の経費がどのくらいあるかにもよりますが、具体的に何に予算を使うかによって、この予算を項目別にすることを検討すべきです。
マーケティング費用の例としては、以下のようなものがあります。
・マーケティング会社や他のプロバイダーへのアウトソーシング費用
・マーケティングソフト
・ペイドプロモーション
・イベント(主催するもの、参加するもの)
マーケティングチャネル
最後に、マーケティングプランには、マーケティングチャネルのリストが含まれます。
あなたの会社は、広告スペースを使って製品そのものを宣伝するかもしれませんが、
マーケティング・チャネルは、購買者を教育し、リードを生成し、ブランドの認知度を広めるためのコンテンツを公開する場所です。
ソーシャルメディアに公開する(または公開するつもりである)場合、ここはそれについて話す場所です。
マーケティング計画の「マーケティング・チャンネル」セクションで、どのソーシャルネットワークにビジネスページを開設するか、
そのソーシャルネットワークを何に使うか、そのネットワークでの成功をどう評価するかなどを整理します。
このセクションの目的の一つは、マーケティング部門内外の上司に、これらのチャンネルがビジネスの成長に役立つことを証明することです。
ソーシャルメディアを広く展開している企業は、ソーシャルメディア計画テンプレートを使ってソーシャル戦略を詳しく説明することも検討できます。
財務予測
予算を把握し、投資したいマーケティング・チャネルの分析を行うことで、予想されるROIに基づいて、どの戦略にどれだけの予算を投じるか、計画を立てることができるはずです。
そこから、その年の財務予測を立てることができます。これらは100%正確ではありませんが、経営計画の一助となるものです。
マーケティングプランの作り方
状況分析を行う
マーケティングプランに取り掛かる前に、現状を把握する必要があります。
自社の強み、弱み、機会、脅威は何なのか?基本的なSWOT分析を行うことが、マーケティングプラン作成の第一歩です。
さらに、現在の市場についても理解しておく必要があります。競合他社と比較してどうなのか?競合他社分析を行うことは、このステップに役立つはずです。
他の製品がどのようにあなたの製品より優れているかを考えてみてください。さらに、競合のアプローチのギャップを考えてみてください。
競合には何が欠けているのか?競合に差をつけるには、何を提供すればよいのでしょうか?何があなたを際立たせるのか、考えてみてください。
このような質問に答えることで、お客様が何を求めているのかがわかるはずです。
ターゲットを明確にする。
市場や自社の状況を理解したら、次にターゲットとなる顧客層を明確にしましょう。
すでにバイヤーペルソナがある場合は、このステップでは、現在のペルソナに磨きをかけるだけでよいかもしれません。
バイヤーペルソナがない場合は、作成する必要があります。そのためには、市場調査を行う必要があるかもしれません。
バイヤーペルソナには、年齢、性別、収入などの人口統計学的情報を含める必要があります。しかし、ペインポイントや目標などのサイコグラフィックな情報も含まれるでしょう。
何があなたの顧客を動かすのか?あなたの製品やサービスが解決できる問題は何でしょうか?
これらの情報を書き出すと、目標を定義するのに役立ちます。
SMARTゴールを書く
SMARTゴールを完成させることはROIを向上させるには、目標を明確にする必要があります。
現状を把握し、オーディエンスを把握したら、SMARTゴールを定義し始めることができます。
SMART目標とは、具体的で、測定可能で、達成可能で、関連性があり、時間を区切った目標です。
つまり、すべての目標は具体的であり、それを達成するための時間枠を含む必要があります。
例えば、「3ヶ月でInstagramのフォロワーを15%増やす」という目標が考えられます。
マーケティング全体の目標にもよりますが、これは関連性があり、達成可能なものであるべきです。さらに、この目標は、具体的で、測定可能で、時間を区切ったものです。
どんな戦術でも、始める前に、目標を書き出すべきです。そして、どの戦術がその目標達成に役立つかを分析し始めることができます。
戦術を分析する
この時点で、あなたはターゲットと現状から目標を書き出します。
あとは、どのような戦術が目標達成に役立つかを考えます。さらに、どのようなチャネルとアクションアイテムに焦点を当てるのが適切か。
例えば、Instagramのフォロワーを3ヶ月で15%増やすことが目標であれば、
プレゼント企画の開催、すべてのコメントへの返信、週に3回のInstagramへの投稿などが戦術に含まれるかもしれません。
目標が分かれば、その目標を達成するための戦術をいくつかブレインストーミングするのは簡単なはずです。
しかし、戦略を書きながら、予算を念頭に置いておく必要があります。
予算を設定する
上記のステップで思いついたアイデアを実行に移す前に、予算を把握しておく必要があります。
例えば、あなたの戦術にはソーシャルメディア広告が含まれるかもしれません。
しかし、そのための予算がなければ、目標を達成することはできないかもしれません。
戦略を書き出す際には、必ず概算の予算を書いてください。各戦術を完了するのにかかる時間や、広告スペースなどの購入が必要な資産も含めるとよいでしょう。
マーケティングプランの作成方法が分かったところで、プランの概要にある目標を達成するのに役立つマーケティングキャンペーンの概要を作成しましょう。
マーケティングプランのテンプレート
上に示したように、マーケティング計画は長い文書になることがあります。
ステークホルダーと情報を共有したいとき、あるいは単に計画の概要を素早く参照したいとき、手元に短いバージョンがあれば便利です。
1ページのマーケティングプランがその解決策となり得ますので、その要素について以下に説明します。
事業概要:会社名、計画の各段階を実施する責任者の名前、簡単なミッションステートメントを含みます。
ビジネス・イニシアティブ:マーケティングプランの目標と、それを達成するためのイニシアチブの概要。これには、マーケティング戦略を含めることができます。
ターゲット市場:貴社の取り組みが対象とするオーディエンスを概説してください。
予算:マーケティング目標を達成するために支出する資金の概要です。
マーケティング・チャンネル:マーケティング目標を達成するために使用するチャンネルをリストアップします。
マーケティングキャンペーン用のテンプレート
マーケティングプランは、ビジネス目標を達成するために使用するさまざまなマーケティング戦略のハイレベルなビューです。
マーケティングキャンペーンのテンプレートは、これらのマーケティング目標を達成するのに役立つ、焦点を絞ったプランです。
マーケティングキャンペーンのテンプレートには、以下の主要な構成要素を含める必要があります。
目標とKPI:実施する個々のキャンペーンの最終目標と、キャンペーン終了時にその成果を測定するために使用する指標を明らかにします。
例えば、コンバージョン率、売上高、サインアップ数など。
チャンネル:マーケティング・キャンペーンを実施する際に利用するさまざまなチャンネルを特定し、オーディエンスにリーチします。
例えば、ブランドの認知度を高めるためにTwitterでソーシャルメディアキャンペーンを実施したり、
セール情報を知らせるためにダイレクトメールキャンペーンを実施したりします。
予算:キャンペーンを実施するために必要な予算と、その分配方法を確認します。
例えば、コンテンツの制作にかける金額や、さまざまなエリアへの広告出稿を検討します。
これらの数字は、後にROIのようにキャンペーンの成功を数値化する際にも役立ちます。
コンテンツ:ブログ記事、ビデオ広告、メールマガジンなど、キャンペーン中に作成・配信するコンテンツの種類を特定します。
チーム:マーケティング資産や予算の作成、キャンペーン終了後の測定基準の分析など、マーケティング計画を最初から最後まで遂行するチームと担当者を特定します。
デザイン:マーケティングキャンペーンをどのようなものにするか、また、デザイン要素をどのように使ってオーディエンスを惹きつけるかを明確にします。
ここで重要なのは、デザインがキャンペーンの目的に直接関連していることです。
デジタルマーケティングのテンプレート
デジタルマーケティングプランは、マーケティングキャンペーンプランと似ていますが、その名の通り、オンラインで行うキャンペーンに合わせたプランです。
目標を達成するために、デジタルマーケティングプランテンプレートの主要な構成要素について説明します。
目標:デジタルマーケティングの目標と達成したいこと、例えばウェブサイトへのトラフィックを増やすことなどです。
例えば、ウェブサイトへのトラフィックを増やしたい、など。
予算:デジタルマーケティングを実施するためにどれくらいの費用がかかるのか、またその費用をどのように配分するのかを明確にします。
例えば、さまざまなソーシャルメディアサイトへの広告出稿には費用がかかりますし、アセットを作成するにも費用がかかります。
ターゲット層:このキャンペーンでリーチしたいのは、オーディエンスのどのセグメントですか?
デジタル・マーケティングでリーチしたいオーディエンスは、チャネルによって異なるため、特定することが重要です。
チャネル:デジタルマーケティングキャンペーンの中心となるチャネルを特定します。
タイムライン:アセット作成にかかる時間からキャンペーン最終日まで、デジタルキャンペーンを実施する期間を説明します。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回は優れたマーケティングプランを立てるためのコツとポイントをご紹介いたしました。
どのような施策をするにしても、プランを立てることは欠かせないことです。
今回ご紹介いたしましたポイントをマーケティングプランの立案時にご活用してみてくださいね。