【2021年度最新版】マーケターが知っておくべき海外のソーシャルメディアトレンド 7

ソーシャルメディアにおけるMemeの普及

ソーシャルメディアにおけるMemeの普及

-Memeとは?

皆さんは「Meme」という言葉をご存知でしょうか?

Memeとは、ごく一部のコミュニティで流行っていたものが、人気掲示板、Twitter、FacebookなどのSNS、動画サイト、チャットなど、

インターネットを通じて模倣されまくることによって爆発的に広がっていく一種のネタみたいなもののことを言います。

(引用:https://app-flamingo.com/blog/cul-180218-1/)

日本でいうと、2ちゃんねるなどの掲示板で面白い話などが「コピペ」として拡散されたりしますよね。

コピペには画像はありませんが、コンセプトそのものはすごく近しいものでしょう。

そして世界ではそんな「Meme」がじわじわとソーシャルメディアでも流行り出しており、現在では多くの企業もMemeを使って画像を投稿しているのです。

Talkwalker社の調査によると、ミームがソーシャルメディアで使用された数と言及された数は、2019年8月の1,980万件から2020年7月には2,490万件に増加し、

わずか1年で26%もの上昇を記録しています。

-なぜ、Memeは流行っているの?

ここで疑問が生まれます。

面白いコンテンツはインターネット上に沢山あるはずにも関わらず、なぜ、Memeはソーシャルメディアでここまでの人気を得ているのでしょうか?

ミームは単純で面白いものだけでなく、政治的な表現であったり、社会的な怒り皮肉を用いて表現するのにも活用されています。

また、Memeを楽しんでいる層はミレニアル世代からGenZ世代だとされています。

badgerherald.comのライターである、Will Romano氏はMemeが人気を博している理由として考えられることを以下のように述べています。

“なぜ社会は政治や社会問題などの議論の「重要な」部分への回答を単純な視覚的表示である「Meme」に頼るようになったのでしょうか?

その答えは、オーディエンスの集中力の低下と、攻撃的な世界にあると思います。”

引用:https://medium.com/swlh/memes-are-popular-and-increasingly-significant-but-why-2de4a84e7746

Telegraph社の調査によると、人間のアテンションスパンは12秒から8秒に低下し、現代の若い世代の注意力は金魚以下になってしまっているのです。

これが意味することは、多くの人々が少し長い記事を読んだり、映画を見たり、新聞のコラムを読んだりすることを苦痛に感じており、

例え社会や政治に関わる意見をそれらで表現したとしても、結果的にはInstagramやTwitterに彼らの視線を奪われ、確実に最後まで読まれず、見られずに終わってしまうでしょう。

一方で、ソーシャルメディアのフィードをスクロールするには、1つの投稿につき最大でも数秒しか集中すれば良いだけです。

また、Memeは写真と文字が1枚の画像で表現されていることから、わざわざキャプションに書かれている文字を読む必要もありません。

瞬時に理解ができて、効率的で面白いものは確実にオーディエンスの欲求を満たすことができるのです。

動画なしのソーシャルメディアはありえない?

動画なしのソーシャルメディアはありえない?

ここ数年で確実にソーシャルメディア上で存在感を示しているのが「動画」です。

Instagramが全盛期の頃は画像がソーシャルメディアでは需要なポイントでした。

しかし、Youtubeの人気にはじまりTikTokが多くの人々の心を掴んで離さない今、ソーシャルメディアは動画で溢れかえっています。

YouTubeの調査によると、ミレニアル世代とGenZ世代の50%が、“日常生活で動画がないと「生きていけない」”と答えているのです。

また、動画に何を期待するかを聞いた調査では1位に「リラックスできること」2位に「何か新しい知識を学べること」

3位に「自分の興味を深堀りできること」4位に「面白いこと」5位に「自分の情熱に触れる何か」という結果が出ているのです。

動画なしのソーシャルメディアはありえない?

一方、この調査の下位には「コミュニティーの一員だと感じさせてくれる」「有名な俳優、女優を起用している」などがあげられています。

動画なしのソーシャルメディアはありえない?2

また、2021年は86%の企業がマーケティングツールとして動画を使用しており、2020年の85%からわずかに増加しています。

動画なしのソーシャルメディアはありえない?3

また、ほとんどのマーケターは、リードジェネレーションを獲得するための投資として動画が最適だと感じており、

実際に10人中8人近くのマーケターが、動画を使ったマーケティングが売上に直接的な好影響を与えていると感じています。

以前と比べるとパンデミックの状況は落ち着いてきましたが、まだ多くの人が家で時間を過ごしています。

家で動画を見ることを楽しむオーディエンスもいる一方、TikTokなどを活用して実際に「作ること」を楽しむオーディエンスも増えてきています。

動画を活用したマーケティングでは、その両方を試してみても良いかもしれません。

ニッチなソーシャルメディアが急激に成長中?

ニッチなソーシャルメディアが急激に成長中?

最新のソーシャルメディアの動向を見ると、注目すべきプラットフォームがわかります。

中でも急激な成長を見せているのが、TikTokです。App Annie社が行った調査によると、世界におけるTikTokの平均滞在時間は、前年比で210%増加しているのです。

現在、アプリのダウンロード数は世界規模で20億を突破し、ユーザーの年齢層は25歳以上が52.3%に広がりを見せています。

そして1日の平均視聴時間も42分から56分に伸びているということが報告されています。(引用:https://tiktok-for-business.co.jp/?trflg=1)

TikTokはここ数年であまりにも人気が出てしまったため、もう「ニッチ」なソーシャルメディアではないかもしれません。

しかし、TikTokの成長の裏でもうひとつのソーシャルメディアがじわじわと成長を遂げていたのでした。

それが「Reddit(レディット)」です。

日本だと聞き馴染みがない名前かもしれませんが、海外ではグングンと成長を遂げているのです。

Reddit(レディット)はアメリカの掲示板型ソーシャルニュースサイトで、主に英語圏のユーザーを対象としたプラットフォームです。

ニュース記事、画像のリンクやテキストを投稿し、コメントをつけることが可能。日本の2ちゃんねると少し似ているかもしれません。

カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くReddit, Inc.が運営するRedditは、

2021年1月時点の月間利用者数は4億3000万人で欧米ではTwitterユーザー数に並び利用時間を超える成長を遂げているのです。

ストーリーズの人気はいまだに継続中?

ストーリーズの人気はいまだに継続中?

「ストーリーズ」というと、Instagramを想像する人が多いと思いますが、投稿から24時間後に消えてしまう機能はFacebook、Whatsappにも存在しています。

そしてそれらの機能が登場したのは約5年前にも関わらず、未だにソーシャルメディアでは人気の機能として使用されているのです。

実際にTechCrunchが行った調査によると、3つのプラットフォームすべてでデイリーアクティブユーザーが5億人に達しているという結果が出ています。

また、Instagramストーリーズのデイリーアクティブユーザーは、2016年の1億人から2019年には5億人へと5倍に成長し、

Facebookの持つストーリー機能においては、デイリーアクティブユーザーが2018年の1億5000万人から2019年の5億人へと3倍以上に増えているのです。

-なぜ、人々はストーリーズを好むのか?

ハーバード大学のある研究によると、人間の会話の30~40%は自分の情報を開示することに費やされており、

自らの思考や感情を誰かと共有する行為がそのものが、実際に脳内の報酬に関連する脳の中枢を刺激するということがわかりました。

-なぜ、人々はストーリーズを好むのか?

個人情報を共有したときの脳の反応を示すスキャン画像
(出典 ダイアナ・タミール、ジェイソン・ミッチェル Proc Natl Acad Sci USA)

また、別の研究では実験で参加者を考古学博物館に招き、写真を撮るか撮らないかをランダムに指示。

その間、参加者の視線を測るメガネでで参加者の集中力と注意力を追跡しました。

その結果、写真を撮った参加者は、展示物に注意を向ける時間が長くなっただけでなく、

写真を撮った参加者はその「体験」について否定的な感情を抱く可能性が低かったのです。

これらが示すことは、InstagramのストーリーズやFacebookのストーリーズの人気が衰えない理由は、

人間の脳と感情の両方に働きかけ、プラスの感情にしてくれるからなのです。

投稿者は自らが撮影したコンテンツをオーディエンスと共有するとで、簡単に満たされた気分になることができるのです。

また、ストーリーズにおいてエンゲージメントの素晴らしい原動力となっている理由は、「消えてしまうという」性質と、

「何かを見逃さないために頻繁にチェックしたほうがいい」と、オーディエンスに感じさせることのできる機能の組み合わせでもあります。

ソーシャルコマースから目が離せない

ソーシャルコマースから目が離せない

Eコマースという言葉はここ数十年、インターネットの発達と共に進化を続けていましたが、皆さんは「ソーシャルコマース」という言葉を聞いたことがありますか?

Eコマースはオンラインでショッピングが行えるという意味合いですでに多くの人がその名を知っているはずです。

しかし、ソーシャルコマースはこの数年で急激な成長を見せたマーケットでもあるため、ここでは少し詳しく解説していきますね。

-ソーシャルコマースとは?

ソーシャルコマースとは、簡単に言うとソーシャルメディアにEコマースの機能をプラスした形態のことを指します。

ソーシャルメディアで実施される広告キャンペーンでは、インプレッション数、クリック数、エンゲージメント数、

ブランディングのためのリーチ数の増加、またはリードや売上などのコンバージョン数の獲得に重点が置かれ、ユーザーはオンラインショップへと誘導されます。

なので、ソーシャルメディアはオンラインショップの存在を知らせるための場所でもありました。

しかし、ソーシャルコマースでは、ソーシャルメディアプラットフォームからオンラインの店舗に行かなくとも直接、商品を購入することができるのです。

Facebookが行った調査では、約87%もの人々がInstagramで何かしらの商品の情報を見た後に購入に至ったことがあると回答していることからも、

ソーシャルメディアが購買行動に及ぼす影響は大きなものになってきているのです。

Eコマースとソーシャルコマースはそれらの機能が似ていることから、同じものとして考えられることも多いのですが、具体的に異なる点として、

ソーシャルコマースのカスタマージャーニーは全てショーシャル上で完結する。

商品の発見も比較、検討も購入もソーシャルメディア上で行うことができます。

一方、Eコマースでは基本的にはそのブランドのWebサイトもしくはアプリで行われます。

検索エンジンとして機能するソーシャルメディア

検索エンジンとして機能するソーシャルメディア

ソーシャルメディアの最新トレンドの中でも注目されているのが、ソーシャルメディアの検索エンジン化です。

今までは何かを購入したり、比較検討する際はGoogleやYahoo!といった大手の検索エンジンを使用することが当たり前だったかもしれません。

しかし、最近では消費者の購買行動におけるソーシャルメディアへの依存度がますます高まっていることから、

ソーシャルメディアを検索エンジンとして使用する消費者が増えてきているのです。

実際にGlobalWebIndex社が行った最近の調査によると、消費者の43%がソーシャルメディアを使って商品を検索しているのです。

また、特に若い世代は上の世代よりもソーシャルメディアで商品を調べることが多い傾向にあります。

その理由としては他のユーザーのリアルな声がUGCで垣間見える、他のユーザーの書いているコメントや使用感などの感想を参考にできる、などが考えられます。

 ソーシャルメディアマーケティングでは「偽りのなさ」が重要?

 ソーシャルメディアマーケティングでは「偽りのなさ」が重要?

Authentic という言葉はここ数年、ネットでは流行りといってもいい言葉かもしれません。

YoutubeやInstagramでも、

ありのままの姿を写すインフルエンサーに多くのオーディエンスは「自分らしさ」「偽りのなさ」を大切にしていて「信頼ができる人」だという印象を受けるのです。

これは、インフルエンサーだけではなくブランドも一緒です。

海外で行われた調査によると、現消費者の90%がブランドの「自分らしさ」を重視しており、

特にGenZ世代やミレニアル世代などの若い世代にとって特に重要な要素として、購買の決定に影響を与えているのです。

作り込まれていない、自然な形のコミュニケーションを心がけることで、

消費者はあなたのブランドに対して「偽りのないもの」として印象を抱いてくれるかもしれません。

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回はマーケターが知っておくべき、海外のソーシャルトレンドを盛りだくさんでご紹介いたしました。

海外と日本ではそれぞれのソーシャルメディアの使い方やユーザー数に差がありますが、トレンドはもしかすると遅れてやってくることがあるかもしれません。

だからこそ海外のトレンドを頭に入れておくことで、何か日本でバズる次のアイデアが思いつくかもしれません!

ぜひ、今回紹介したポイントをソーシャルメディアマーケティングに活用してみてくださいね!

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著者紹介

代表取締役CEO
1985年生まれ。岩手県出身。
SEO/Web広告運用/サイト分析・改善など、Webサイトの運用改善を得意としています。