「SEOとコンテンツに力を入れたいけど、対策の仕方がわからない」
「そもそもSEOとコンテンツマーケティングって何が違うの?」
このような悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?
結論、SEOとコンテンツマーケティングの違いは『目的』です。それに伴い手法なども違います。
SEOの目的は検索結果を上位表示させ集客することで、コンテンツマーケティングの目的はユーザーニーズに適したコンテンツを提供しCV(コンバージョン)を獲得することです。
自社コンテンツを運営する上で、SEOとコンテンツマーケティングは効果的な施策ですが、それぞれの本質的な目的を理解せず施策してしまうと、思っていた効果には繋がりません。
そこでこの記事では、SEOとコンテンツマーケティングの違いを明確にし、自社で適切なwebマーケティング施策ができるよう具体的な施策例と共に詳しく解説していきます。
SEOとは?
SEOとはSeach Engine Optimizationの略称です。検索エンジンを最適化させwebサイトの掲載結果を向上させる施策のことを指します。
検索エンジンでキーワードを打ち込んだ際、上位表示させることによって商品やサービスなどをユーザーに認知してもらいやすくなります。
日本の検索エンジンは主にGoogleとYahoo!の2つですが、Googleのシェアが90%を占めています。
また、Yahoo!の検索エンジンはGoogleの検索アルゴリズムを使用しているので、GoogleのSEOを行うことが重要になります。
SEOが重要な理由
自社コンテンツを多くのユーザーに知ってもらうには、検索時に自社サイトを上位表示させることが効果的です。
上位表示させることでクリック数が増加しサイト閲覧数も増えていきます。
例えば、平均掲載順位が1.0位台の記事の平均クリック率は50%、2.0位台の『excel 使い方』などの記事の平均クリック率は20%とクリック率に大きく差ができています。
また、平均掲載順位が7.0位台の記事の平均クリック率は0.93%で1.0位台の記事と49%もの差が出ています。
このように掲載順位が高ければ高いほどクリック率が上がるため、SEOを行い、自社サイトを上位表示させることは、
自社コンテンツをユーザーに認知してもらうために効果的な方法と言えます。
コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、魅力的なコンテンツにより潜在顧客をファン化させることで多くの収益を獲得するマーケティング方法のことです。
アンケートコンテンツやメールマガジンなどで顧客が求めている情報に対し価値のあるコンテンツを提供し続けることで、CV(コンバージョン)や購入まで繋げやすくなります。
コンテンツの内容は顧客ニーズや商品、サービスによってさまざまですが、どのようにして顧客ニーズを解消できるかが非常に重要になってきます。
コンテンツマーケティングが重要な理由
ユーザーに適切なタイミングで情報提供し関係性を構築していくことでサイトの重要性が高まっていきます。
サイトの重要性が高まることで今まで蓄積したコンテンツからCV(コンバージョン)や購入に繋がっていきます。
コンテンツマーケティングのチャネルはブログだけではなく、SNSやYoutubeなどの動画コンテンツまで多く存在するので、
どのターゲット層にアプローチしたいかによって、媒体を決めていく必要があります。
SEOとコンテンツマーケティングの関係は?
SEOは検索結果の上位に自社コンテンツを表示させることが目的です。
そのため、検索エンジンに高い評価をしてもらう必要があります。
一方、コンテンツマーケティングは顧客と継続的な関係を構築することが目的になります。
その効果を最大化するために顧客が求める情報(検索クエリ)の意図を理解し高品質なコンテンツを作成する必要があります。
SEOとコンテンツマーケティングは、目的は異なりますが、コンテンツマーケティングの効果を最大化するために重要な施策の1つです。
コンテンツSEOとは?
コンテンツSEOとはユーザーが求める情報を提供する記事系コンテンツを作成し、ユーザーに適したコンテンツを蓄積し学習を促進させコンバージョンを狙う手法のことです。
ここでは、コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの異なる点について、目的、手法、具体例と共に解説していきます。
コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの目的
まず、コンテンツSEOの主な目的は、サイトアクセス数の増加させることです。
検索結果で上位表示を狙い、クリック率を上げ、見込み顧客を増加させることが狙いです。
それに対しコンテンツマーケティングは、コンバージョン獲得が目的です。ユーザーにとって価値あるコンテンツを提供することで資料請求や売り上げに直接繋げる狙いがあります。
今まで蓄積されたコンテンツでの顧客育成期間を経て、商品やサービス、もしくは会社のファンになってもらうことによって、
継続的なコンバージョンや売り上げに繋げることができます。
コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの手法
コンテンツSEOのチャネルは検索エンジンに限ります。
検索順位を上位表示させ自社サイトのクリック数の増加を目指します。
そのためコンテンツSEOの手法は1つのみです。
一方、コンテンツマーケティングには複数のチャネルがあります。
例えば、メールマガジンやSNSでユーザーが価値を感じる内容を配信し、商品ページへ流入させることができます。
また、SNSは急速に市場拡大しており、コンテンツを蓄積しやすいという特徴があるため力を入れて取り組む企業が増えています。
コンテンツSEOの具体例
コンテンツSEOに取り組むことでどのよう効果があるのか、ここでは、成功事例を3つ紹介します。
コンテンツSEOの具体例1.クックパッド株式会社
画像引用元:クックパッド公式サイト(https://cookpad.com/jiyukenkyu/)
施策名:自由研究のネタを見つけよう!クックパッド自由研究
内容:小さな子どもがいる親をターゲットに自由研究のテーマを見つけることができるコンテンツです。
効果:料理レシピ情報を提供しているクックパッドにとって情報量は重要です。楽しんで利用するユーザーが増えたことにより、投稿される料理レシピが増加しました。
今では投稿レシピ数が352万品を超え充実したコンテンツとなり、月間で5,900万人が利用しています。
コンテンツSEOの具体例2.株式会社ベンチャーリパブリック
画像引用元:LINEトラベル公式サイト(https://cookpad.com/jiyukenkyu/)
施策名:LINEトラベル
内容:現在多くの人が利用しているLINEが株式会社ベンチャーリパブリックと提携して提供している旅行予約サイトです。
パワースポットやなど温泉街などさまざまなテーマに沿ったおすすめスポットが掲載されています。
効果:1つのキーワードに対し複数ページ作成することによって、多くの検索ユーザーを取り込むことに成功し、
LINE公式アカウント数は2,000万人を超え、WEB版の月間訪問者数は2,700万人も訪れているそうです。
コンテンツSEOの具体例3.株式会社クラシコム
画像引用元:クラシコムジャーナル(https://kurashicom.jp/)
施策名:北欧、暮らしの道具店
内容:生活に役立つ商品を販売するオウンドメディア『北欧、暮らしの道具店』。今の暮らしを良くしたいというユーザーにライフスタイルを提供しています。
効果:商品の魅力を記事コンテンツを配信する株式会社クラシコム。暮らしから生まれる利用者目線のコラムを作成しています。
また、あくまでライフスタイルを提案するコンテンツがユーザーに好評で、PVは月間1500万、そのうちの72%が毎日サイトを訪れているようです。
コンテンツマーケティングの具体例
次に、コンテンツマーケティングに取り組むことでどのような効果があるのか。
具体例と共に解説していきます。
コンテンツマーケティングの具体例1.株式会社メルカリ
画像引用元:mercan公式サイト(https://mercan.mercari.com)
施策名:メルカリ採用
内容:メルカリが運営する広報オウンドメディアです。連載企画を多く配信することで頻繁に更新されています。
効果:フリマアプリとして大きなシェアを持つメルカリ。仕事内容が伝わるように動画や音声を用いて詳しく紹介することで、入社後スムーズに環境に馴染めるよう工夫されています。
これにより社内コミュニケーションの質が向上したようです。
グローバルな企業という印象を伝えるために、英語圏のコンテンツを豊富に揃えており、印象付けを行うことができています。
コンテンツマーケティングの具体例2.株式会社良品計画
画像引用元:muji_global公式アカウント(https://www.instagram.com/muji_global/)
施策名:無印良品公式Instagram
内容:株式会社良品計画が運営するSNSコンテンツ。若年層をターゲットにしシンプルなコンセプトの投稿をしています。
効果:全世界で700店舗展開している無印良品は、SNSコンテンツマーケティングとして無印良品Instagramを運営しています。
15秒ほどのショート動画で商品の魅力を伝えることでユーザーにストレスを与えることなく伝えることができます。
また、コンテンツマーケティングの手法としてSNSを使用することにより、20~30代のユーザーにアプローチすることができ、
実店舗とインターネット販売の融合することができています。
コンテンツマーケティングの具体例3.VAIO株式会社
画像引用元:VAIO株式会社公式サイト(https://workit.vaio.com/)
施策名:Work×IT
内容:ノートパソコンブランドのVAIO株式会社が立ち上げた『work×IT』。ITの分野での働き方情報を発信しています。
効果:企業戦略の過程でスタートしたオウンドメディア『Work×IT』は、さまざまな働き方に対応するため働き方改革や情報セキュリティーのコンテンツを配信しています。
この戦略では売り上げ増大ではなく、リードの獲得を目的としています。そのため自社商品に関心が少ない潜在顧客へのアプローチを可能にしています。
まとめ
コンテンツSEOとコンテンツマーケティングはよく混同されますが、それぞれ目的が違うため必要な対策や内容が異なります。
現在のGoogleアルゴリズムにおいて、コンテンツSEOの考え方は必要不可欠になっています。
そのため、検索順位を向上させるために適切な施策を行うことで自社商品やサービスを広く認知させることができます。
コンテンツマーケティングの手法はさまざまですが、重要な点は顧客が求めるニーズを解決できるユーザーフレンドリーなコンテンツを提供することです。
顧客が求めるコンテンツを提供することで、顧客獲得を目指すことになります。
この目的が異なる2つの施策を混同すると、本来狙っていた効果を果たすことができなくなってしまいます。
コンテンツSEOとコンテンツマーケティング、それぞれの具体事例を参考にし、自社の目的に合った施策を考えてみてください。