海外で大人気のイベント「スーパーボウル」をあなたはご存知でしょうか?
スーパーボウルはアメリカンフットボールの最高の大会であり、アメリカ最大のスポーツイベントです。
そして、スーパーボウルはハーフタイムショーや、そこで流れる広告も話題を集めるものなのです。
特に広告に関しては、マーケティング、広告業界において最もエキサイティングで見る人を驚かせるような、インパクトのあるようなものばかりなのです。
また、スーパーボウルは世界中で多くの人が見る大会でもある為、スーパーボウルの広告放映費は最大で650万ドルまで高騰したことがあるほどです。
そのため、多くの企業は彼らの持てる力の全てをそこに注ぎ込み、最もインパクトのある広告を作ろうとするのです。
本記事ではそんなスーパーボウルで放映された広告をいくつかご紹介いたします。
Lay’sの広告
まずは、2022年のスーパーボウルで放映されたベスト広告をご紹介いたします。
これからご紹介する4つの広告の見事な出来栄えは、あなたにたくさんのインスピレーションを与えてくれるはずです!では、2022年のベスト オブ ベストをチェックしていきましょう!
【URLリンク】
世界で大人気のポテトチップスブランドLay’sは、コミカルなトーンで見る人をクスッと笑わせるような、
そして何よりもLay’sのポテトチップスを仲の良い友人と食べたくなるような…そんな広告を制作したのでした。
ハリウッドではレジェンド的な俳優であるPaul RuddとSeth Rogenが、壮大な思い出を共にした仲間として登場し、
それぞれの思い出には黄金の袋に入ったLaysのチップスが登場するといったものです。
ここで、Lay’sは自らを「メモリー・メーカー」(最高の時も最悪の時も、手放せないもの。)と位置づけています。
ポイント
→オーディエンスに伝えるべきコア・メッセージを絞り込み、それをキャンペーンの中心に据え、その周りに軽快な物語を構築する。
ブランドのトーンを物語やユーモアを広告として表現することで、それを見たオーディエンスは簡単にLay’s=友人、思い出、シェア という言葉を想起するようになるのです。
特にスーパーボウルのようなスポーツイベントを見ている人は基本的に友人や家族など、近しい人とその時間を共にしているはずです。
このLay’sの広告が流れた後に「あ、Lay’sのポテトチップス買ってきて!」というセリフが口から出るのではないでしょうか?
UberEatsの広告
【URLリンク】
日本でUberEats と言うと、「外食のデリバリー」ですが、海外のUberEatsはそのイメージを払拭し、
食べ物以外の物もデリバリーしているということをいかにして伝えるかにフォーカスしたものでした。
そのためにUberが取った手段は大胆にも、多くのセレブリティーに電球、おむつ、口紅、アロマキャンドルなどの「食べれないものを食べてもらう」広告を制作しました。
(もちろん、CMに出てくる全てのものは加工されたものです!)
この広告では最初にUberEatsは食べ物しか提供しないと思っている人々が配達されたばかりの家庭用品を「UberEatsは食べ物しか配達しないよね?」と言いながら、
食べると言うなんともシュールな展開で始まります。
この「UberEatsは食べ物しか配達しないよね?」が消費者の認識だからこそ、家庭用品を食べるという行為がさらに際立ち、
「Uber=外食のデリバリーだけじゃない!」という認識がオーディエンスの頭の中で成立するのです。
ポイント
→もしあなたが、ブランドの商品範囲を拡大したり、何らかの形でビジネスの軸足を移したいと思っているなら、広告を使って目を引くようなクリエイティブな方法で新しいサービスや※USPに光を当てると、メッセージをしっかりと伝えると同時に、エンゲージメントを喚起することができます。
また、さらにそのメッセージを強調するためにインフルエンサーマーケティングの力を借りるのも悪くありません。
※USPとはUnique Selling Propositionの略で、商品やサービスが持っている独自の強みを意味するマーケティング用語のことです。
Quaker’s の広告
【URLリンク】
皆さんはQuaker’s をご存知でしょうか?
Quaker’s はアメリカでオートミールを扱う大手食品メーカーのひとつです。
今年は、クエーカーオーツが壮大なビールスタイルの広告スペースに進出したからです。
そんな彼らがスーパーボウルの広告に放映した動画広告はこれまたシュールなものでした。
始まりは大きな麦畑のパノラマ写真、そこには汗を流すビール職人、そしてそれらを更にドラマチックに演出する音楽。
見ている全ての人が「あぁ、ビールの広告か」と思うことでしょう。
特にスーパーボウルのようなスポーツマッチではビールが欠かせませんからね。
しかし、彼らがおすすめするのはやはり「オートミール」なのでした。
試合前に乾杯する勢いで、オートミールをどうぞ と言うコミュニケーションは誰も、未だ見たことはないでしょう。
ポイント
→広告の場合、強力なフックがある限り、そのコミュニケーションが大胆であればある程オーディエンスの記憶に残りやすくなるのです。
強力なキャッチフレーズを作り、他業界の広告のトーンを模倣することで、人々の注目を集め、新しいオーディエンスを引きつけることができます。
今回の場合だと、まるでビールのCMのようなオートミールのCMというのが面白いポイントになってますね。
勇気を出して、大胆に、そしてクリエイティブにコミュニケーションを生み出しましょう!
Hellmann’sの広告
Hellmann’s はアメリカで人気のマヨネーズブランドです。(日本でいうキューピーのようなポジションです。)
彼らが今回制作した広告は簡単かつ、言葉が通じない人でも理解できるようなユーモアなので誰が見ても「なるほどね!」「面白い!」と思うようにできています。
【URLリンク】
Hellman’s は実際のフットボールのスター選手、ジャロッド・メイヨーを起用しテンポがよく、ユーモアに富んだ広告を制作したのでした。
しかも啓発的なこの広告でメッセージングされているように、Hellman’s は文字通り食品廃棄に取り組んでいます。
サステナビリティに対するブランドのコミットメントを示すと同時に、残り物をおいしく食べるための調味料=マヨネーズという位置づけで、
Hellman’s はジェロッド・メイヨー選手を”マヨ選手”に変え、文字通り食べ物を無駄にする人にタックルし、レシピを提案するという演出を行いました。
この広告のすごい点は、ただ遊び心に溢れているだけでなく、見ている人に食べ物の無駄をなくすためのインスピレーションを与え、
同時にオーディエンスの笑いを誘うことができているということです。
しかも、その全てを1分以内で実現しているのです。
ポイント
→広告でオーディエンスに実用的な価値を提供し、差し迫った問題を設定しながら、その過程で自分自身を直接的な解決策と位置づけることができれば、
大きなコマーシャル・パンチを放つことができるのです。
強い物語や楽しいコンセプトがあれば、限界はありません!
最後のコピー:無駄を作らず、味を作る!
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は2022年版スーパーボウル広告ベストセレクション4選をご紹介いたしました。
スーパーボウルは毎年、多くのマーケターやクリエイティブ関連の人々が興味を示すイベントのひとつです。
日本ではなかなか馴染みがないかもしれませんが、ここで放映されている広告は毎年多くの人のWOWを作るものばかりなので、
ぜひ来年も注目してスーパーボウルをチェックしてみてくださいね。