Shopifyの割引クーポンはどこまで出来る?おすすめ機能やアプリを紹介!

「Shopifyのクーポンはどうやって作るの?」

「クーポンって値引きしか使えないのかな」

「クーポンの活用方法をいろいろ知りたい」

 

クーポン施策に興味はあるけど、ショップでの最適な活用方法がよく分からないと悩んでいませんか。

 

クーポンによる割引は効果が期待できる一方、やり方を間違えるとショップの利益をひっ迫させたり、顧客離れを起こしたりといったリスクもあります。

 

この記事ではShopifyで出来るクーポン施策のバリエーションやクーポン使用時の注意点について解説していきます。

クーポンの特徴をしっかりと理解することで、ショップの売上げやブランディングに活用できるようになるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

Shopifyのクーポンで出来ること

Shopifyのクーポンで出来ること

Shopifyのクーポン機能は、ショップが特定のユーザーや商品に対してクーポンを発行して、ユーザーが買い物をする際に割引などの特典が受けられます。

 

クーポンには大きく分けて、発行できる種類とクーポンの適用条件をそれぞれ設定ができます。

 

クーポンの種類

Shopifyのクーポンは、4つの割引の種類から設定が可能です。

Percentage(割引率)

商品の購入金額が3,000円の場合に20%割引といった、パーセンテージによる割引を設定できます。

 

特定の商品に対して割引率を設定できますが「Tシャツを2枚購入したらスニーカー50%割引」のような条件設定も可能です。

 

Amount(定額割引)

定額割引は10,000円以上購入したら500円割引のように、金額を指定した割引が可能です。

 

パーセンテージの割引は注文金額が高額になると適用される割引の金額も大きくなるため、売上げの貢献が狙える一方でコストも増えます。

 

しかし定額割引を使えば割引金額を指定できるので、コストをあらかじめ想定できます。

さらに最低購入金額を設定できるので、販促効果を高めることも可能です。

 

Free Shipping(送料無料)

商品代金からの割引ではなく、配送料金を無料にするクーポンです。

 

初回購入者や少額の購入者にとって、送料は購入のハードルのひとつです。

送料無料にすることでかご落ちを防ぎ、購入率をあげられます。

 

全てのユーザーに対してどの金額でも送料無料としてしまうとコストがかかるため、地域の指定や最低購入金額の設定との組み合わせがおすすめです。

 

Buy X Get Y(フリーギフト)

フリーギフトは、Xの商品を購入するとYの商品がもらえるというクーポンです。

 

10,000円以上の購入や5点以上購入の場合といった利用条件を設定可能です。

売り切りたい在庫品をさばいたり、関連性の高い商品をプレゼントしたりすることで、注文金額を引き上げが期待できます。

 

クーポンの適用条件

Shopifyのクーポンを適用させる条件として2つのタイプを設定できます。

割引コード

割引コードの設定は、ショップが発行した任意のクーポンコードをユーザーが入力することで、クーポンの特典を受けられます。

メルマガの購読者など特定のターゲットに対して配布したい場合に有効です。

 

自動適用割引

自動適用割引の設定は、クーポンの対象となるユーザーもしくは対象となる商品がカートに入っている注文に、自動でクーポンの割引が適用されます。

 

ユーザーはクーポンコードを入力する手間が省けるため、コードを探してカートから離脱するといったリスクや紛失した場合にコードを再送する手間が不要です。

 

Shopifyクーポンコードの効果的な使い方

Shopifyクーポンコードの効果的な使い方

クーポンは単なる割引だけではなく、マーケティングや顧客のロイヤルティを高めるサービスとしても活用ができます。

工夫次第でさまざまな効果が期待できるので、機能を活用した使用方法について紹介していきます。

 

初回購入クーポン

ユーザーが初めてのショップで購入する際には、信頼できるショップかどうかといった心理的なハードルがあります。

初回購入時に使える割引クーポンや、送料無料クーポンは購入のハードルを下げるのに有効です。

 

リピート客を増やしショップを安定的に運営するためにも、新規顧客の獲得は必須といえます。

クーポンの活用でしっかりと新規顧客を増やしていきましょう。

 

かご落ち対策

商品をカートに入れたまま購入されずに離脱してしまった「かご落ち商品」に対して、クーポンを発行し購入を促す施策にも活用できます。

 

カートに商品を入れてから一定期間が経過したユーザーに、メールやサイトへの再訪問時にポップアップでクーポンを配布します。

元々購入意欲のあった商品なので、クーポンによって購入を後押しされる可能性も高くなるのです。

 

購買意欲の高いユーザーがサイトを再訪問するきっかけになるので、関連商品をおすすめできれば注文単価を上げられるかもしれません。

 

アップセル・クロスセル

上位互換の商品をおすすめするアップセルや、関連商品の購入を促すクロスセルといった、顧客単価をあげるためのマーケティング施策にもクーポンが有効です。

 

季節のデザインをセットにした商品にクーポンをつけたり、化粧水の購入で美容液が割引になったりというように、関連商品にクーポンを配布することでアップセル・クロスセルが狙えます。

 

リピータークーポン

過去に1回以上の購入履歴がある顧客にクーポンを配布することで、購入率があげられる可能性があります。

 

消耗品の継続購入を促したり、新製品やおすすめ商品のお知らせとともにクーポンを配布したりすることで購入を促します。

さらに、注文数が多い顧客に対して、特典としてクーポンを配布すれば、ブランドへのロイヤルティを高めることにもつながります。

 

早期割引クーポン

新商品の発売直後など、早期に購入したユーザーに対する特典として割引クーポンを発行します。

期間や数量を限定することで、割引のタイミングで購入しようというユーザー心理が働き、購入を促せます。

 

早期割引で販売する商品数を限定数にしたい場合は、数量制限の設定をすることでクーポンの発行数を制御することが可能です。

 

会員限定クーポン

会員登録しているユーザーはショップへの興味や関心が高いため、クーポン配布することで購入につながることが期待できます。

 

購入金額に応じた割引クーポンや、誕生日など会員情報に基づいたクーポンを発行することで、購入を促すことが可能です。

会員のみの特典をつけることで、会員になることのメリットを教示でき、登録者数の増加やロイヤルティを高めることにつながります。

 

友人紹介クーポン

友人を紹介することで、紹介した本人と紹介された友人のどちらにもクーポン特典が受けられる、友人紹介クーポンも有効です。

 

友人紹介の手法はリファラルマーケティングと呼ばれ、マーケティング手法の1つでもあります。

信頼のおける友人からの紹介ということで、ショップへの信頼が高い状態で訪問してもらえるメリットがあります。

ユーザーは一般的な初回利用時よりも安心してサービスを受けられるのに加え、クーポンの特典をつかって購入の後押しが期待できるのです。

 

友人紹介のクーポンはアプリを利用することで発行できます。

 

Shopifyのクーポン発行方法

Shopifyのクーポン発行方法

Shopifyのクーポンは管理画面から、設定条件や詳細を入力することで簡単に発行が可能です。

 

 

  1. 管理画面のディスカウントから「クーポンコードを作成する」をクリック
  2. ディスカウントコードを任意または自動で作成する
  3. 作成したいクーポンの種類を選択する
  4. 適用範囲・使用回数・有効期限などのクーポンの詳細を設定する
  5. 「ディスカウントを保存」でクーポンの作成完了

 

クーポン作成前に、目的やターゲットなどを決めておけば短時間で作業は終わります。

 

特に、詳細条件については必ず決めておきましょう。

対象範囲や回数、有効期限などの条件はしっかりと決め、クーポンの条件として明記することで、ユーザーとのトラブルを避けられます。

使用回数などの制限を決めれば、ショップのコストを抑えられるので、過不足のないよう戦略的に設定しておきましょう。

 

Shopifyでクーポンコード発行の注意点

Shopifyでクーポンコード発行の注意点

クーポンは簡単に設定もでき、即効性が期待できるため使いやすい施策です。

しかし、活用するにはデメリットや注意点もあります。

事前にしっかりと認識して、戦略的にクーポンを活用できるようにしましょう。

 

クーポンの売上げ数値を計測する

クーポンはターゲットや売上げなどの目的を決めて配布し、実施後にはきちんと数値を計測しましょう。

 

初回購入を促したいのか、特定の商品をプロモーションしたいのかなどによって、利用人数や売上数など計測も変わってきます。

 

また、配布したユーザーがクーポンを受け取ったのか、実際に使われたのかなど、クーポン施策自体がきちんと効果があったのかは確認が必要です。

クーポンの売上げは管理画面の「ディスカウント別売上」から簡単に確認ができます。

 

効果があったターゲットやタイミング、適切な割引率などの改善点を分析し、より効果的に活用していくためにも数値計測は必ず行いましょう。

 

利益率の低下

クーポンは商品・サービスの金額を値引きする施策なので、どうしても利益率は下がってしまいます。

割引クーポンはユーザーにとって魅力的でメリットは大きいですが、ショップにとっては利益を削る施策であることは理解しておきましょう。

 

特に、利益率の低い商品を扱っている場合、期間・配布枚数・配布ターゲット・割引率をしっかりと事前に検討することが必要です。

クーポン利用による購入だけではなく、次回以降の購入につながるよう、関連商品のお知らせなど再訪問の工夫も大切になります。

 

ブランドイメージの低下

クーポンの配布は効果的な施策でもありますが、「値引き」という販促がブランドのイメージを低下させる可能性もあります。

特に、ショップのブランドや商品がハイエンドなポジショニングの場合、安売りしているイメージはブランドとしてマイナスになりかねません。

 

クーポン施策をする場合は、商品の値引きではなく送料無料などサービスの割引や、購入金額が多くロイヤルティの高い顧客にのみ配布するなど工夫するとよいでしょう。

 

割引以外の期間のコンバージョン低下

クーポンの配布期間中は売上げが高くなるという理由で、高い頻度で割引クーポンを発行していると逆にコンバージョンが低下する可能性があります。

 

ユーザーは「また割引クーポンが配布されるのではないか」と割引を待つようになり、通常期間中に買わなくなるという悪循環が生まれてしまいます。

 

継続的な効果を生むためにも、クーポンの目的を明確にし、適切な頻度でクーポン施策を行いましょう。

 

注文金額が下がってしまう

クーポンで注文金額から割引をするため、当然ですがユーザー1注文あたりの金額は値引き分下がってしまいます。

利益率同様に、クーポンの配布によって売上げ自体も下がることを理解しておきましょう。

 

大幅な割引や全ユーザーを対象にしたクーポン施策はショップの売上げに大きく関わるため、最適な割引率などしっかりと検証することが大切です。

 

同時に複数のクーポンは使用できない

クーポンコードは1回の注文につき1つのクーポンコードのみ使用できます。有効なクーポンコードを複数持っている場合でも、10%の割引クーポンと送料無料クーポンを同時に使うことはできません。

 

ただし、ギフトカードと呼ばれるShopifyストアで利用できる電子上の金券とクーポンは併用ができます。

 

使用可能クーポンがある時のみ入力欄が表示される

クーポンの入力欄は、ユーザーが有効なクーポンコードを持っている場合のみ表示されるため、ユーザーからの問い合わせがあった場合は注意が必要です。

 

また、クーポンの入力欄が表示された状態で、ユーザーが無効または間違ったクーポンコードを入力した場合、エラーメッセージが表示されます。

有効なクーポンコードであっても、カート内の商品に適用されない場合にもエラーメッセージが表示されます。

 

ユーザーからクーポンの利用について問い合わせがあった場合は、状況に応じて回答しましょう。

ユーザーが混乱しないよう、ショップ内にクーポン利用時の注意事項を記載するとより親切です。

 

定期購入の割引設定は一部割引設定のみ

定期購入の割引設定は、割引率・定額割引・送料無料のクーポン割引は設定できます。

しかし、Xを購入するとYをプレゼントするというフリーギフトの割引設定はできません。

クーポン施策を考える際に注意しましょう。

 

クーポンの設定は、作成画面で定期購入の購入、一度の購入、またはどちらにも割引を適用するかどうかを選択できます。

 

景品表示法に気を付ける

クーポンは表示方法や適用条件によって景品表示法に違反する場合があるので気をつけましょう。

購入者へのプレゼントをうたうクーポンに記載されている賞品内容が、国産と書かれていたのに外国産だったなどは「優良誤認表示」となり、不当表示の可能性があります。

 

また、クーポンを発行する頻度も、期間限定とうたっているのに繰り返し同じ特典のクーポンを配布している場合「有利誤認表示」に該当してしまうかもしれません。

 

違反だった場合は消費者庁から措置命令が出され、ショップとしての信頼を下げてしまいます。

 

参考:消費者庁

 

ユーザーに誤解を与えないよう、有効回数・使用対象商品などクーポンの使用条件をしっかりと明記しておきましょう。

 

Shopifyでおすすめのクーポンアプリ

Shopifyでおすすめのクーポンアプリ

Shopifyの標準機能でも簡単にクーポンを作成できますが、アプリをインストールすればより高機能なクーポン機能を導入することが可能です。

 

ここではおすすめのアプリを紹介していきます。

 

Privy:クーポンのポップアップ表示で離脱を対策

画像引用:Privy

 

■価格

  • 15米ドル/月から

 

■機能

  • ポップアップの作成
  • かご落ちのフォローアップメール
  • クーポンキャンペーンの作成

 

Privyはサイトに表示させるポップアップを活用して、会員登録を促したりキャンペーンの誘導をしたりできます。

 

ポップアップの表示条件を設定ができるため、ユーザーがカートに商品を入れた状態でサイトから離脱しようとした際に、クーポン付きポップアップを表示させるなどの設定が可能です。

ユーザーの購入を後押しすることで、かご落ちを防げます。

 

それでもサイトを離脱してしまったユーザーには、かご落ちのフォローアップメールを自動配信し、購入を促すことも可能です。

 

Pop-Up Window:クーポンをポップアップで表示

画像引用:Pop-Up Window

 

■価格

  • 5.95米ドル/月から

 

■機能

  • クーポンやキャンペーン情報のポップアップ表示
  • メールリストの獲得
  • ポップアップウィンドウのカスタマイズ

 

Pop-Up Windowは、ポップアップに画像やテキストを使ってクーポンなどのキャンペーン情報や重要なお知らせを告知できます。

 

ポップアップにはメールの登録フォームも追加できるので、クーポンだけではなくメルマガの登録なども促せます。

登録者にクーポンコードを付与するインセンティブも付けられるので、効果的にメールリストの獲得が可能です。

 

Pop-Up Windowのポップアップはフルカスタマイズが簡単にでき、サイズやテキストのスタイルといったデザインから、再表示の頻度など詳細の設定もできます。

 

Letters:友だちの紹介クーポンを発行

画像引用:Letters

 

■価格

  • 45米ドル/月から 無料キャンペーン中

 

■機能

  • 紹介プログラムを設定
  • クチコミにクーポン発行が可能
  • ギフト券・クーポン・募金など自由に設定
  • 日本語対応

 

Lettersはショップの顧客が友人や知人を紹介することでクーポン特典を受けられる、友人紹介のプログラムを簡単に設定できます。

 

紹介プログラムのインセンティブは、クーポンなどの値引きだけではなくチャリティー募金など自由に設定できるので、ショップの活動に合わせて様々な活用ができます。

 

またLettersは日本製のアプリのため、日本語で使えるので安心です。

 

まとめ

まとめ

クーポンの活用はユーザーにとってはお得に買えるチャンスとなり売上げアップの効果が期待できるキャンペーンです。

 

しかし一方で、配布ターゲットや時期など、無計画にバラまいてしまうとショップの利益を下げるだけでなくブランドの価値を下げる事態になりかねません。

 

クーポンの条件や対象顧客などしっかりと計画を立て、分析しながら活用すれば非常に効果の高い施策になります。また上位顧客へクーポン配布など、ロイヤルティサービスも可能です。

 

クーポンの種類や条件、アプリの機能を組み合わせることで、ショップに最適なより高いサービスを工夫してみてください。

 

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著者紹介

フロントエンドエンジニア
1992年生まれ。福井県出身。
得意項目:JavaScriptを用いたフロントエンドの実装や、Google Apps Scriptを用いた業務効率化が主な得意分野です。まだまだ経験が浅いので、日々勉強しております。