「サイトの多言語対応ってするべき?」
「日本語しかわからないけど多言語ってどうしたらいいの?」
「将来的に越境ECにも興味があるけど何をしよう?」
サイトを日本語以外にも対応したいと思っていても、少しハードルが高く感じますよね。
Shopifyは簡単に多言語に対応できるので、ビジネスを世界中に広げることができ、ショップの売上げを増やすチャンスを作れます。
この記事ではShopifyで多言語対応する際におすすめのアプリや、サイトを多言語化する前に気を付けるべき注意点について解説します。
多言語対応のメリットを理解して、日本以外にもビジネスを広げることで、世界中のユーザーに販売できるようになります。
Shopifyで多言語に対応するべき理由は?
Shopifyのサイトを多言語化することで、ショップは以下のようなメリットが得られます。
- 海外展開できる
- 売上げの拡大が期待できる
- 多言語・多通貨・海外配送に対応している
- SNS連携ができる
日本の製品は海外からの需要も多く、越境ECに取り組むことで世界中に販路を広げるチャンスとなります。
日本国内では小さな市場でも、海外のユーザーから見たら魅力的な商品だったということは十分に可能性があります。
海外のユーザーに商品の素晴らしさを紹介して知ってもらえれば、ビジネスが広がって売上げの増加も見込めます。
多言語の対応は越境ECの準備では必須といえます。
言語以外にも、海外現地の通貨での価格表示、商品の配送など、越境ECに必要な準備はShopifyのアプリで対応が可能なため安心です。
さらに、ShopifyはSNSなど他チャネルと連携できるので、海外ユーザーと接点をもちながら販売できる点もメリットです。
ハードルが高く感じる多言語対応ですが、メリットも多いのでShopifyでショップを持っているのであればぜひ検討してみるとよいでしょう。
Shopifyで多言語を設定する方法
Shopifyのサイトを多言語にするためには、管理画面から設定する必要があります。
- 管理画面の「ストアの言語」から「言語を追加する」をクリック
- ポップアップで「言語を追加する」が出てくるので、言語を選択して「追加」をクリック
- 確認画面が出たら「公開する」をクリックし「保存」で公開完了
もし将来的に設定した言語が不要になったら、同じ画面で「言語を非公開する」にして保存すればサイト上に表示はされなくなります。
サイトを翻訳するためにはアプリが必要なので、多言語対応アプリをインストールした状態で管理画面から設定しましょう。
Shopifyで多言語対応におすすめのアプリ
サイトのテーマやコンテンツを翻訳し、多言語対応するにはShopifyのアプリが便利です。
越境ECのためにもおすすめな多言語対応アプリを紹介します。
Langify:ECサイトの言語を手動で翻訳可能
■価格
- 17.50米ドル/月
■機能
- 最大20ヶ国語への翻訳が可能
- 手動できめ細かい翻訳
- 言語ごとにドメインを分けて自動でリダイレクトできる
LangifyはShopifyの翻訳アプリの中でも代表的なアプリで、サイトに訪れたユーザーは簡単に自国の言語に切り替えられます。
サイトの多言語対応とあわせて、言語ごとにドメインを分けられます。
英語は「en」、中国語は「cn」のようにサイトURLの末尾を変え、訪問したユーザーを最適なブラウザ言語にリダイレクト可能。
ユーザーは最初から自分の言語でサイトを閲覧できるので、快適にショッピングできます。
Langifyでの翻訳作業は手動で対応する必要がありますが、自動翻訳の不自然な表記とは違い、細やかな対応ができます。
オプションで自動翻訳機能もありますが、字数制限があるため、サイトの全てに対応する場合は翻訳作業の時間を見込んでおきましょう。
BEST Currency Converter:多通貨の自動表示
■価格
- 無料または9.95米ドル/月
■機能
- 160種類以上の通貨を追加
- ユーザーの現地通貨に自動変換
- 価格の変換を小数点以下も整えて表示
BEST Currency Converterは日本円以外にも、ビットコインなど含めて160種類以上の通貨に対応しているアプリです。
有料プランではサイトに訪れたユーザーの位置情報を検出し、自動で最適な通貨を選択して表示させます。
サイト側やユーザー自身が切り替える必要がないので、ユーザーは最初からショッピングに集中できます。
また、ほかの通貨に変換した際に発生する小数点を自動で削除し、「€3.14159」ではなく「€3」のようにシンプルな価格を表示させてくれます。
LangShop:言語や通貨を自動翻訳
■価格
- 9.9米ドル/月
■機能
- 241言語の対応
- 自動翻訳と手動翻訳の組み合わせが可能
- 多言語SEOに対応
- Shopifyの通知・ メール・SMSの翻訳
Langifyは241もの言語から選べて、世界中のユーザーに対応が可能なアプリです。
サイトのナビゲーション、商品ページ、画像上のテキストなどあらゆるコンテンツを自動で翻訳してくれます。
自動翻訳ではカバーできない箇所は、手動での翻訳もでき細かいニュアンスや説明にも対応できます。
ブランド名は翻訳しないなどの翻訳ルールを設定することも可能です。
サイト上のコンテンツだけではなく、Shopifyの通知や、ショップから顧客へのメールといったコミュニケーションも翻訳してくれます。
購入後の案内がそれぞれの言語で送られれば、ユーザーは商品到着まで安心でき、問い合わせの減少にもつながります。
ほかにも、対応させたい言語でのメタタグ・ディスクリプションタグ翻訳といったSEOの最適化も対応してくれます。
Weglot:多言語SEOに最適化
■価格
- 無料または9.9米ドル/月
■機能
- 100以上の言語に翻訳
- GoogleのSEOに準拠した多言語翻訳
- 自動翻訳・手動翻訳に対応
- プロ翻訳者への翻訳依頼オプション
Weglotは100以上の言語に対応し、サイトを自動もしくは手動で翻訳できるアプリです。
翻訳の柔軟性が高く、サイトを自動翻訳した後に手動で修正したり、より高度な翻訳にするためにプロの翻訳者への依頼もできます。
Googleに準拠した多言語対応のSEO対策も可能で、メタタグやディスクリプションタグを検知して翻訳してくれます。
料金は翻訳言語が1つで、2000語までであれば無料で使えます。
より多くの言語の翻訳が必要な場合は、月額のオプション料金を支払えば最大10の翻訳言語に対応可能です。
Interlingue:日本語で使える翻訳アプリ
■価格
- 9米ドル/月
■機能
- 日本語のサポートがある
- 一括翻訳・クイック翻訳が可能
- 翻訳データのエクスポート/インポート
Interlingueは日本で作られたアプリのため、アプリ内の操作もすべて日本語で使えます。
カスタマーサポートも英語と日本語で対応しているので、設定など操作に不安があっても日本語でサポートを受けられます。
サイトの翻訳は商品・ページ・ブログなどのコンテンツをGoogle TranslateもしくはDeepLで一括翻訳が可能です。
自動翻訳によって不自然な変換になってしまった場合は、手動で翻訳を修正することも可能です。
また、すべての翻訳データをCSVファイルとしてエクスポート・インポートができます。
既に翻訳データをもっている場合は移行データをインポートしたり、逆に他のアプリやサイトのためにエクスポートすることで作業が大幅に削減できます。
Shopifyで多言語対応する際の注意点
Shopifyはアプリの機能をつかって簡単に多言語対応ができますが、アプリを選ぶ前や設定する際にいくつか注意が必要です。
多言語に対応しているテーマを選ぶ
Shopifyが提供している無料のテンプレートなど、多言語対応しているテーマもありますが、アプリストアにあるすべてのテーマが多言語に対応している訳ではありません。
サイトの多言語対応をしたいと考えているのであれば、インストール前に確認もしくは問い合わせしておきましょう。
また、サイトに訪れたユーザーが自分で自国の言語に切り替えられる「言語セレクター」の機能があるとより利便性をあげられます。
搭載しているテーマは多くありませんが、多国展開したいのであれば、ぜひ検討する価値はあります。
SEO対策も言語ごとに必要
サイトを多言語化させる場合、SEOもそれぞれの言語ごとに対応をしなければいけません。
せっかくサイトを多言語対応していても、該当の言語を使っている国の検索で上位表示されなければ、サイトに訪問してもらうことは困難です。
国によって必要なSEO対策やユーザーのニーズも違うため、それぞれ適した手法を実施しましょう。
複数の言語全ての対応が難しい場合は、需要が多い言語など優先順位をつけて対応するか、SEO対策ができるアプリを選ぶなどの対策を考えましょう。
多言語に対応しているプランを選ぶ
Shopifyはプランによって多言語対応ができない場合があるので気をつけましょう。
- Shopify Lite
- ベーシック
- スタンダード
- プレミアム
- Shopify Plus
上記プランの中で、Shopify Liteプランのみ多言語に対応していません。
Shopify Liteは既存サイトに購入ボタンをつけたり、SNSでの商品販売をしたりできるShopifyの簡易プランです。
月額費用がリーズナブルな代わりに、アプリを使ったサイトの構築などはできないため、Shopifyの一部の機能のみをつかった商品販売ができます。
Shopifyで多言語に対応してサイトを構築したいと考えている場合は、Shopify Lite以外のプランを選びましょう。
商品タグの翻訳はされない
Shopifyのアプリなどを利用して、サイト内のあらゆるテキストを多言語に対応させることができますが、商品タグは自動翻訳ができません。
商品タグはショップが特定の商品をグループ化し、関連アイテムなどをまとめられる機能です。
ユーザーの検索をサポートするためにも、ユーザーがショップで検索することを想定して、多言語に対応した商品タグを登録することをおすすめします。
多言語で問い合わせが来る
サイトを多言語対応させると、当然サイトに訪れるユーザーも世界中になるため、様々な言語で問い合わせが来ることを想定しなければいけません。
通常の問い合わせに加えて、海外からの問い合わせによって作業が増えることは事前に想定しておくべきです。
人員の確保や問い合わせマニュアルの用意、問い合わせが増えないために説明書きを追加するなどのサイト設計のように、事前の準備が必要です。
多言語対応したサンクスメールを用意する
注文完了後に自動で配信されるサンクスメールも、ぜひ多言語対応した内容を用意しましょう。
注文内容の確認・注文金額・配送のお知らせなど、ユーザーにとって大事な情報も多言語に対応することで、ユーザーに安心感を与えられます。
さらに、問い合わせ時のやり取りを楽にしたり、ユーザーからの質問自体を減らすことにもつながります。
Shopify Paymentを用意する
サイトが言語対応していても、いざ海外からユーザーが購入しようとした際に、決済が海外ユーザーに対応していなければ機会損失となります。
Shopifyが用意している「Shopify Payment」はグローバル対応されていて、以下の決済が利用可能です。
- クレジットカード(Visa、Mastercard、American Express、JCB)
- Apple Pay
- Google Pay
- Shop Pay
導入も簡単で、オンラインサイトを立ち上げた直後でも審査に時間がかかることなくすぐに利用できます。
どの決済に対応したらよいかわからない、という人はまずはShopify Paymentをサイトに入れましょう。
まとめ
Shopifyは世界中で利用されているサービスのため、多言語に対応する環境が非常に整っているといえます。
サイトを多言語や多通貨に対応させるアプリも多くあるため、簡単に海外の販売にチャレンジが可能です。
日本以外のユーザーとつながれば、今まで以上のビジネスチャンスになることは間違いありません。
サイトの言語対応以外にも、問い合わせ・決済・配送など越境ECの準備をしっかりと整えて、是非チャレンジしてみてください。